井戸水は災害時の備えや日常の生活用水として非常に有用な資源ですが、水道水とは異なり、地域や井戸の環境によって水質が大きく異なります。そのため、衛生面への不安やニオイに関する悩みをお持ちの方も少なくありません。
この記事では、そうしたご質問やお悩みにお答えし、井戸水の除菌方法や安全に使用するためのポイントについて詳しく解説します。
■ご質問
井戸水は、除菌することが可能なのでしょうか?
先日、井戸水の水質検査を行ったところ、「一般細菌」の数値が基準値を超えてしまいました。
このまま使用するのは少し不安なので、井戸水の除菌を検討したいと考えています。
■ご回答
はい、井戸水は専用の「井戸用除菌器」を適切に使用することで除菌が可能です。
井戸用除菌器は、一般細菌をはじめ、衛生上懸念される微生物の繁殖を抑制し、水質を安全なレベルに保つための装置です。加えて、鉄やマンガン等の除去が可能な機器もあり、水質改善の幅広いニーズに対応しています。
■ 補足解説・除菌器の仕組みと種類
□ 原液注入タイプと希釈タイプ
除菌器には以下の2種類があります
① 原液注入タイプ
薬液(主に次亜塩素酸ナトリウム)を薄めずに原液のまま薬液槽に注入する方式です。注入圧力や注入間隔を細かく調整できるため、井戸ポンプの給水量や圧力に合わせて最適な除菌が可能です。薬液の劣化リスクが少なく、購入した薬液20kgをほぼ無駄なく使えるため、経済的で安定した効果が得られます。
② 希釈タイプ
薬液をあらかじめ水で薄めてから使用する方式です。注入量のみの調整が多く、ポンプの給水量や圧力に細かく対応しにくい場合があります。また、薬液を余らせることが多く、保存中に劣化しやすいため、除菌効果が落ちるリスクがあります。管理やメンテナンスがやや手間です。
➤ おすすめはコレ!井戸水の除菌には「原液注入タイプ」を強くおすすめ!
このタイプは、薬液を薄めずに原液のまま注入するため、薬液の劣化リスクが低く、安定した除菌効果を長期間にわたって維持できます。
さらに、注入圧力や注入間隔を細かく設定できるため、既存の井戸ポンプの給水量や圧力に合わせて最適に調整が可能です。また、市販の薬液20kgを無駄なく使い切れるので、経済的にも非常に優れています。
希釈タイプに比べてメンテナンスも簡単で、日々の管理負担が軽減できるのも大きなメリットです。安心・安全な井戸水利用のために、まずは原液注入タイプの除菌器をご検討ください。
□ 薬液の種類
井戸水の除菌に使用される薬液としては、主に次亜塩素酸ナトリウムが広く用いられています。
これは、高い殺菌力を持ちながらも、比較的安定した効果を長期間維持できるため、衛生管理に適した薬剤として評価されています。
また、扱いやすさも大きな特徴であり、液体状のため注入や希釈が簡単で、除菌装置との相性も良好です。安全性に配慮した使用方法が確立されており、適切な濃度で使用すれば人体や環境への影響を最小限に抑えられます。
なお、薬液の保管方法や使用期限に注意することが重要で、劣化すると除菌効果が低下するため、定期的な補充や交換が推奨されます。
このように、次亜塩素酸ナトリウムは、井戸水の衛生管理において高い信頼性と実績を持つ薬液として、多くの除菌装置で標準的に採用されています。
□ ニオイ対策としての活用
除菌器による塩素処理は、井戸水に特有の硫化水素臭や有機物由来の悪臭を抑制する効果も期待できます。処理過程で発生する塩素臭は、一般的に不快に感じられることもありますが、実際には井戸水に含まれる悪臭成分をマスキングし、全体的な水の臭気を軽減する役割を果たします。このため、適切な塩素濃度の維持が重要であり、過剰な塩素投与は逆に臭気の悪化や水質への影響を招く恐れがあるため注意が必要です。
塩素臭が気になる場合や、より快適な水質を求める場合は、除菌器と併用して活性炭カートリッジ付きの浄水器を導入することをおすすめします。活性炭は塩素臭だけでなく、残留塩素や有機物、微細な粒子なども吸着・除去し、水の味や臭気を大幅に改善します。
さらに、一部のメーカーでは、活性炭の吸着能力の限界や寿命の短さといった課題を補完するため、合金フィルターや特殊素材を活用した複合フィルターシステムを採用しています。これにより、活性炭単体では除去が難しい微粒子や鉄・マンガンなどの金属イオン、さらには特定の臭気成分をより効果的に除去できる製品が開発されています。これらの先進的な浄水機器を導入することで、井戸水の臭気・異物問題を包括的に解決し、衛生的で快適な水環境を実現可能です。
■ 除菌器のおすすめモデルはコレ!
画像:川本ポンプ 井戸用除菌器アクアクリーン MJ-R形
井戸水の濁りやニオイが気になる方には、川本ポンプ製の浄水器「アクアファイン MRK2形」がおすすめです。
最大対応圧力0.7MPa、処理流量毎分50Lと高性能で、家庭用から業務用まで幅広く対応可能。出力600W・450Wの家庭用ポンプやそれ以上の業務用ポンプに適合します。
操作は視認性の高いパネルとボタン式で簡単。工具不要でエア抜きやモーターの取り外しも可能なため、メンテナンスも手軽です。また、25Lの薬液槽を備えた原液注入方式で、薬液補充も効率的。流量に応じて自動注入され、常に適切な塩素濃度を保ちます。
使いやすさと高い除菌性能を両立したモデルで、安心して井戸水を活用したい方に最適です。
□ おすすめ理由・川本ポンプ製 除菌器の特長
・ 高い圧力性能・流量性能
川本ポンプ製の浄水器・砂こし器は、最大対応圧力0.7MPa、最大処理流量毎分50リットルという高い性能を誇ります。これにより、一般家庭から小規模な業務用まで幅広く対応可能です。出力600Wや450Wの家庭用ポンプに十分適合し、安定した水流を確保しつつ効果的な除菌処理を実現します。
・ 優れたメンテナンス性
本製品は操作パネルの視認性が高く、直感的に操作できるボタン式を採用しているため、調整も簡単です。さらに、エアー抜き機能やモーター部の取り外しは工具不要で行え、日常のメンテナンス負担を大幅に軽減します。部品点数を抑えて設計されているため、故障のリスクが低く、交換作業もスムーズに行えます。
・ 経済的な薬液補充
薬液槽は25リットルの大容量の原液注入タイプを採用。20リットル単位で購入する薬液を無駄なく使い切ることができ、経済的です。また、一度薬液の注入量を設定すれば、再調整の必要がなく、専門知識がなくても誰でも簡単に取り扱えます。
・ 流量比例注入方式
水の使用量に応じて薬液が自動的に注入される仕組みを採用。これにより常に一定の塩素濃度を保ち、過不足なく効果的な除菌を実現します。効率的な薬液使用と安全性の両立に優れているため、安心して長期間ご利用いただけます。
■ ご相談を希望される方へ
除菌器の選定や薬液の取り扱い、設置方法についてご不安な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
お客様の井戸水の水質状況やご利用環境に合わせて、専門スタッフが最適な製品や対策をご提案いたします。安心して井戸水をご利用いただけるよう、万全のサポート体制を整えております。
「どの除菌器を選べばよいかわからない」「薬液の使い方に不安がある」「設置方法について詳しく知りたい」など、井戸水の除菌に関するあらゆるお悩みに丁寧に対応いたします。
ご相談は、専用フォーム、お電話、またはLINE公式アカウントのいずれかから承っております。お客様の地域や井戸の状況に応じた最適なご提案を差し上げます。
井戸水をより安全で快適にお使いいただくために、経験豊富なスタッフが誠心誠意サポートいたします。どうぞお気軽にお問い合わせください。
■よくある質問(FAQ)|井戸用除菌器で井戸水を安全に使用するために
・Q1. 井戸水は本当に除菌できますか?
A. はい、専用の井戸用除菌器を正しく使用すれば、井戸水の一般細菌や衛生上懸念される微生物の繁殖を抑制できます。除菌器は水質改善のための薬液注入や物理ろ過を組み合わせることで、衛生的な井戸水の利用を可能にします。
・Q2. 除菌器にはどのような種類がありますか?
A. 主に以下の2種類があります。
①原液注入タイプ
- 薬液(次亜塩素酸ナトリウム)を原液のまま注入
- 注入圧力や間隔を細かく調整可能
- 薬液の劣化リスクが少なく、経済的で安定した除菌効果
②希釈タイプ
- 薬液を水で薄めて使用
- 注入量調整のみでポンプ給水量や圧力に細かく対応しにくい
- 薬液の保存・管理に注意が必要で、除菌効果が低下するリスクあり
③おすすめ
安定した除菌効果とメンテナンスの簡便さから、原液注入タイプが特に推奨されます。
・Q3. 井戸水の除菌に使う薬液は何ですか?
A. 主に次亜塩素酸ナトリウムが用いられます。
- 高い殺菌力で衛生管理に適している
- 液体状で注入や希釈が簡単
- 適切な濃度で使用すれば人体や環境への影響は最小限
- 定期補充や交換で効果を維持
・Q4. 除菌器でニオイはなくなりますか?
A. 完全に消すことは難しいですが、塩素処理により硫化水素臭や有機物由来の悪臭を抑制できます。
- 塩素臭は悪臭成分をマスキングする役割があります
- さらに快適な水質を求める場合は、活性炭カートリッジ付き浄水器と併用すると、残留塩素や有機物、微細粒子の除去が可能です
・Q5. 除菌器のメンテナンスは大変ですか?
A. 原液注入タイプの場合、薬液槽に原液をそのまま注入するだけですの簡単です。操作パネルで流量や注入量を設定すれば自動管理されるため、日常のメンテナンス負担は少なく済みます。機器の設定は、設置時に業者が設定を行いますので、たいてい初期設定のままお使いの方が大半です。
- 薬液補充や点検を定期的に行うことが大切
- 希釈タイプは薬液の劣化や過不足に注意が必要で、管理負担がやや大きくなります
・Q6. 除菌器と浄水器は併用した方が良いですか?
A. はい。除菌器は微生物の抑制が主目的で、ニオイや濁りの完全除去には限界があります。
活性炭カートリッジや合金フィルターなどの浄水器と併用することで、より衛生的で快適な井戸水利用が可能です。
・Q7. どの除菌器を選べば良いですか?
A. 使用環境や水質に応じて選ぶ必要があります。
家庭用から業務用まで対応可能な**川本ポンプ製「アクアファイン MRK2形」**がおすすめです。導入後もメンテナンスや薬液補充が簡単で安心です。
■ まとめ
井戸水は災害時の非常用水や日常の生活用水として、地域資源として重要な役割を果たしています。しかし、地下水は地質や周辺環境の影響を受けやすく、細菌や有機物、鉄・マンガンなどの金属成分が含まれることがあります。これらの物質は水質の悪化やニオイの原因となり、適切な処理がなされないと衛生リスクが高まります。
井戸水の衛生管理には、細菌繁殖を抑制するための除菌処理が必須です。特に、一般細菌や大腸菌群の検出は健康被害のリスクを示すため、除菌装置による次亜塩素酸ナトリウム注入などの効果的な消毒が推奨されます。加えて、活性炭フィルターの併用で残留塩素の臭気を低減し、水質の総合的な改善を図ることが可能です。
除菌効果の維持には、薬液の適切な濃度管理と定期的なメンテナンスが不可欠であり、水質測定と装置点検を継続的に行うことが望ましいです。これにより、井戸水の安全性と安定供給を確保し、生活の質を高めることができます。
■ さいごに
地下水は自然の浄化作用を有しているものの、周辺環境の変化や地盤の影響で水質は大きく変動します。水質検査で衛生指標を超える細菌が検出された場合は、速やかな除菌対策が求められます。井戸用除菌器は、流量比例注入方式による自動薬液注入や原液注入タイプなどの技術を活用し、安定的かつ効率的に細菌除去を実現します。
また、ニオイの原因となる有機物や鉄・マンガンを除去するための高度浄水技術との組み合わせにより、井戸水の安全性と飲用適正を高めることが可能です。これらの設備は、家庭用から業務用まで幅広い用途に対応し、導入後も継続的な水質管理と保守が重要となります。
弊社では、水質解析に基づく最適な装置の提案と、設置から保守までトータルサポートを行っています。安全で快適な井戸水利用のために、専門的なご相談も承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。専門スタッフが最新の知見と技術でご対応いたします。
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