
よくある5つの故障と“連鎖劣化”を防ぐメンテナンス戦略|上級編
本記事は3部作シリーズの上級編(最終)としてお届けします。
はじめに
井戸ポンプは「水が出ているから大丈夫」と思いがちですが、実際には内部で劣化が進行し、ある日突然「動かない」「水が出ない」といったトラブルにつながります。特に深井戸用ジェットポンプは、電装部品・圧力タンク・羽根車・ベアリングなど複数の要因が絡み合って故障を引き起こすため、前兆を見極めることが重要です。
本記事では、**イワヤ(岩谷電機製作所)製の深井戸ジェットポンプ「JPS-4051F-50」**を実際にオーバーホールした事例をもとに、下記を専門業者の視点で詳しく解説します。
- ジェットポンプの特徴と構造
- オーバーホールを行った経緯
- 故障原因と前兆サインの具体例
「ポンプが動かないのですが、どこが悪いのですか?」と単純に答えられるものではなく、原因は一つではないという現実もあわせてお伝えします。
もくじ
はじめに
- ポンプの概要
- オーバーホールについて
- オーバーホールを行う経緯
- オーバーホール作業の流れ
- オーバーホール作業の流れと詳細解説
- 部品ごとの解説
- 補足編
- まとめ
🟩 1. ポンプの概要
🟦 ポンプ情報
- メーカー:イワヤポンプ(岩谷電機製作所)
- 型式:JPS-4051F-50
- 種類:深井戸用ジェットポンプ(JP型)
- 電源:単相100V
- 出力:400W
- 用途:生活用水・飲料水・雑用水
- 運転条件(実用の目安):理想10〜15m。上限は20m。
- 備考:
① 運転水位が20mを超えると、揚水能力が大きく低下します。
② 運転水位が20mを超える井戸は、深井戸用水中ポンプの選定が適切です。
🟦 ポンプの特徴
JPS-4051F-50は、深井戸から安定した水を汲み上げる能力を持ち、安定した水圧での給水を可能にする定圧給水式ポンプです。
🔹1. 構造の特徴
- 「地上部のモーター」と「井戸内のジェット部」、2本の揚水管を組み合わせて揚水する。
- モーターは地上に設置されるため、点検・交換が比較的容易である。
- 揚水量は、運転水位15m以内で最も能力を発揮でき、20mを超えると大きく低下する。
🔹2. メリット
- 水中ポンプに比べ、地上ユニットだけで交換・整備が可能
- インバーター制御ではないため、シンプルで安定した駆動
🔹3. 注意点
- 呼び水が必要
- 水質や環境によっては羽根車やベアリングの摩耗・錆が進行しやすい
- 圧力タンクや電装部品(圧力スイッチ・パワーリレー)は定期交換が必須
🟩 2. オーバーホールについて
ここでは、ストック化を前提に本機で実施したオーバーホールの背景・目的と、対象機(JPS-4051F-50)の構造上の要点を簡潔にまとめます。
🟦 オーバーホールを行った経緯
今回のオーバーホール対象となったJPS-4051F-50は、もともと現場で使用されていたものを引き上げた後、状態が良好だったため「緊急時に使えるようにストック目的で整備」することになりました。
深井戸ジェットポンプは、ジェット部が故障していない限り、地上部ユニットだけを入れ替えることで復旧が可能です。
そのため、中古であっても状態が良いものをオーバーホールして保管しておけば、急な故障時に短時間で給水を復旧できる大きなメリットがあります。
今回のオーバーホールでは、各部の分解清掃・部品交換・防錆処理・電気系統の点検を徹底的に実施し、「動く」から「安心して使える」状態に仕上げることを目的としました。
🟦 オーバーホールの目的と意義
井戸ポンプのオーバーホールは、単なる修理とは異なります。
「故障して水が出なくなったから直す」という対応だけでなく、内部の点検・清掃・部品交換を通じてポンプの寿命を延ばし、予期せぬトラブルを防ぐことを目的としています。
特に今回の「イワヤポンプ・JPS-4051F-50」のような深井戸用ジェットポンプは、モーター部が地上にある構造上、地上ユニットのみのオーバーホールで再利用が可能という特徴があります。これは水中ポンプとは異なる大きな利点です。
🔹 例えば水中ポンプの場合、モーターが井戸の中に沈んでいるため、故障すれば井戸管ごと揚水管を引き上げなければなりません。作業規模が大きく、緊急時の対応も難しくなります。
🔹 一方、ジェットポンプは井戸内のジェット部に大きな不具合がなければ、地上部ユニットだけを取り外して修理・交換することができるため、短時間で復旧できるのです。
つまり、今回のオーバーホールは、
- 故障時にすぐ使える「緊急用ポンプ」としてストックするため
- 将来的な交換作業の選択肢を広げるため
- 実際の故障原因を解説し、利用者が前兆を見逃さないようにするため
という複数の意味を持っています。
🟦 ポンプの構造と基本的な特徴
イワヤポンプ「JPS-4051F-50」は、深井戸用のジェットポンプに分類されます。
その構造と特徴を整理すると、以下のようになります。
🔹1. モーター部(地上設置)
- 電気モーターで回転力を生み出し、羽根車を回転させる。
- 井戸の中には入らないため、点検・修理・交換が比較的容易。
🔹2. ジェット部(井戸内の末端部品)
- 圧送管と吸水管の2本の揚水管によって作動。
- 圧送管から送り込まれた水がジェット部で吸引力を生み、井戸水を汲み上げる仕組み。
🔹3. 圧力タンク(アキュームレーター)
- 水圧を吸収し、ポンプの頻繁な起動停止を防ぐ役割。
- 劣化するとポンプが短時間で何度も動き出す「チョコ停」現象を引き起こす。
🔹4. 電装部品(圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板など)
- モーターの起動停止を制御。
- 故障すると「動かない」「止まらない」「異常に動く」といったトラブルの原因に。
🟩 3. オーバーホールを行う経緯
今回取り上げるのは、現場から引き上げた後に自社倉庫で保管していた JPS-4051F-50 です。使用開始からおよそ12年が経過しており、入庫時点では目立つ漏水や大きな異音はなく、短時間の試運転でも動作は確認できました。
いっぽうで、事前点検では羽根車内面の錆付着やベアリング疲労の兆しが見られ、回転系の劣化進行が疑われる状態でした。
通常であれば廃棄の判断もあり得るが、今回はオーバーホールを選択。主な理由は三点。下記の通りです。
🟦 緊急時の代替確保
非常用ストック機として活用し、故障時の短時間復旧に備えるため。
🟦 劣化実態の把握と知見化
分解点検で内部の摩耗・汚れを把握し、同型機の保守判断に資する記録を残すため。
🟦 “動いている=健全”という誤解の是正
外観上の正常さに対し内部劣化は進行している事実を示し、予防整備の必要性を明確にするため。
以上を踏まえ、「動く」状態から「安心して使える」状態へ仕上げることを目的に、オーバーホールを実施しました。
🟩 4. オーバーホール作業の流れ
オーバーホールは「ただ分解して清掃する」だけでなく、故障の芽を一つひとつ潰し、今後のトラブルを防ぐ予防保全の意味合いを持ちます。
ここでは、イワヤポンプ「JPS-4051F-50」を実際に分解・点検した際の流れを、順を追って解説します。
🟦 分解作業
🔹1. モーター部と通水路の取り外し
- 台座からポンプ本体を取り外し、外観の損傷や腐食をチェック。
- 破損防止のために専用工具を用い、分解準備を整える。
🔹2. 電装部品(圧力スイッチ・制御基板・パワーリレー)の取り外し
- 水やホコリに弱い部品のため、丁寧に分解。
- 点検時には「焦げ跡・錆・接点摩耗」がないかを確認。
🟦 清掃・整備作業
🔹1. 部品の清掃
- 羽根車や端子台、基板周辺のホコリや油汚れを除去。
- 錆やスケールの付着を落とすことで、動作効率と寿命を回復。
🔹2. グリスアップと注油
- ベアリングや回転軸に新しい潤滑剤を充填。
- 摩耗防止・静音化・寿命延長に直結する重要工程。
🔹3. パッキン・ボルト類の交換
- 水密性を確保するため、すべて新品に交換。
- 特にパッキンの劣化は水漏れの原因になるため、必須作業。
🟦 仕上げ作業
🔹1. 防錆処理
- 鉄製部品や台座に防錆塗装を施工。
- 湿気や水気による再錆化を防ぎ、長期間の耐久性を確保。
🔹2. 再組立と試運転
- 各部品を再組立し、吐水量・圧力・モーター音を確認。
- 水漏れがないかを最終チェック。
- 運転データを記録し、オーバーホール完了。
🟩 5. オーバーホール作業の流れと詳細解説
深井戸用ジェットポンプ「イワヤ JPS-4051F-50」のオーバーホールは、単なる清掃や部品交換ではなく、故障の原因を根本から洗い出し、再発防止を徹底するプロセスです。
以下の流れに沿って、実際の作業工程と各部位の劣化傾向を詳しくご紹介します。
🟦 モーター部と通水路の取り外し
🔹1. 目的
- 外観損傷・腐食・異物混入の有無を確認
🔹2. よくある劣化
- モーター冷却フィンの錆、通水路内部のスケール付着
- 放置リスク:スケールが羽根車の回転を阻害 → 水量低下・異音
👉 ポイント
分解時に異常が見られなくても、内部に水垢や錆が残っているケースが多いため必ず清掃を行います。
🟦 電装部品(圧力スイッチ・パワーリレー)の分解点検
🔹1. 役割
- ポンプの起動・停止を制御する中枢部品
🔹2. よくある劣化
- 接点の焦げ、バネの劣化、アリ・ナメクジの侵入
🔹3. 放置リスク
- ポンプが止まらない、動かない
- 頻繁にON・OFFを繰り返し → 基板焼損・モーター過熱
👉 ポイント
5〜7年を目安に交換推奨。スパーク痕や焦げが見えたら即交換です。
🟦 制御基板の点検
🔹1. 役割
- 全体制御(過電流保護・温度管理)
🔹2. よくある劣化
- 焼き付き、湿気による錆、ホコリの付着
🔹3. 放置リスク
- 誤作動 → モーター焼損・電装全体の故障
👉 ポイント
制御基板自体の寿命は長いが、周辺部品の劣化が原因で過熱・焼損するケースが多い。周辺環境の管理(通気・虫の侵入防止)が重要です。
🟦 羽根車(インペラ)とモーターの点検
🔹1. 役割
- 水を吸い上げ、送水する主要部品
🔹2. よくある劣化
- 羽根車外装内側の錆付着
- ベアリング摩耗による異音
- 回転軸の歪み
🔹3. 放置リスク
- 「キュー音」「ガラガラ音」など異音の増加
- 水量低下、最終的には羽根車停止 → 給水不能
👉 ポイント
「音」で劣化を診断できます。
- 初期:「キュー音」=ベアリング劣化サイン
- 中期:「ガラガラ音」=羽根車・回転軸の摩耗
- 末期:モーターは回っているのに水が出ない → 完全停止
🟦 圧力タンク(アキュームレーター)の点検
🔹1. 役割
- 水圧を安定化させ、ポンプの頻繁な起動を防ぐ
🔹2. よくある劣化
- 内部ゴム膜の破損・ガス抜け
- 放置リスク
- ポンプが頻繁にON・OFFを繰り返す
- 電装部品・制御基板に過負荷 → 故障連鎖
👉 ポイント
5〜7年ごとの定期交換が必須。
「水を使っていないのにポンプが動く」「水量が不安定」という症状はタンク不良の典型例です。
🟦 再組立・防錆処理・グリスアップ
- 各部品を組み直し、摩耗部分には新たにグリスを注入。
- 金属部には防錆塗装を行い、再劣化を予防。
🟦 試運転と総合診断
- モーター音、水圧、水量、起動停止の安定性を確認。
- 電気測定(絶縁抵抗・電流値)を実施し、記録を残す。
- 問題がなければ完了報告。
🟩 6. 部品ごとの解説
本章では、JPS-4051F-50の主要部品について「役割」・「故障しやすい点」・「対策」の順で要点を押さえます。
まずは電装部品から。
🟦 電装部品編|圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板の故障と対策
深井戸ジェットポンプの運転を支える「電装部品」は、ポンプの心臓ともいえるモーターを制御する重要な役割を担っています。特に 圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板 は、ポンプの起動・停止を判断する中枢であり、ここに不具合が出るとポンプ全体が停止、あるいは逆に動き続けるといった重大トラブルへ直結します。
🔹1. 圧力スイッチの役割と故障リスク
圧力スイッチは、水道管内の圧力を常に監視し、設定値に応じて「ポンプを動かす/止める」指令を出す部品です。この繰り返しによって安定した給水が保たれます。
- 水圧が下がる → ON指令を出してモーター起動
- 水圧が上がる → OFF指令を出してモーター停止
しかし長年の使用により、内部の接点が スパーク(火花) によって黒く焦げ付き、通電不良を起こすことがあります。さらに内部のバネも経年劣化で弾性が弱まり、誤作動や動作遅延の原因となります。
典型的な症状
- ポンプが動かない
- ポンプが止まらない
- 頻繁にON/OFFを繰り返す
🔹2. パワーリレーの役割と劣化
パワーリレーは、圧力スイッチからの信号を受けてモーターへ電気を流す「仲介役」です。
リレー接点の摩耗や焦げ付きが進むと、モーターへ電気が正しく送れず、ポンプの運転が不安定になります。
よくある不具合
- ポンプが時々しか動かない
- 動いてもすぐ止まってしまう
- 動作中に異音や振動が出る
こうした症状は「圧力スイッチかリレーの不具合か?」と切り分けが難しいため、専門的な診断が必要です。
🔹3. 制御基板の重要性と注意点
近年のジェットポンプには制御基板が搭載されており、モーターを守る安全機能(過電流保護・温度ヒューズ・サーモスイッチなど)を兼ね備えています。
しかし、この制御基板も 熱・湿気・虫の侵入 に弱く、経年劣化すると焼損や絶縁不良を起こします。
特に井戸ポンプ周辺は風通しが悪かったり、草木の影響でアリやナメクジが入り込み、ショートさせて故障するケースが非常に多いです。
🔹4. 故障連鎖の怖さ
電装部品の故障は単独では終わりません。
例えば圧力タンクの故障によりポンプが頻繁に起動停止を繰り返すと、圧力スイッチやリレーが過剰に作動し、最終的に制御基板が焼き付いてしまうこともあります。
👉 つまり…
「ポンプが動かない」の原因は 電装部品だけでなく、周辺機器との相互作用によって連鎖的に発生する のです。
🔹5. 電装部品の交換目安と対策
- 圧力スイッチ・パワーリレー → 使用開始から5〜7年を目安に交換
- 制御基板 → 使用8年以上で定期点検、異常兆候があれば交換
日常的な対策
- ポンプ周囲の草木や植栽を避け、虫の侵入を防ぐ
- ポンプ小屋を完全密閉せず、風通しを確保する
- 異音・誤作動を感じたら早めに点検を依頼する
🔹6. まとめ(電装部品編)
圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板は、ポンプ制御の中枢であり、ここが劣化すると「動かない・止まらない・動作が不安定」といったトラブルに直結します。
部品ごとの交換目安を守り、定期的な点検を行うことで、突発的な故障を防ぎ、ポンプの寿命を大きく延ばすことが可能です。
🟦 圧力タンク編|役割と故障サイン
深井戸ジェットポンプにおける「圧力タンク(アキュームレーター)」は、ただの補助部品ではなく、ポンプ全体の寿命を左右するキーパーツです。
実際にオーバーホールで分解してみると、この部品の劣化が他の電装部品やモーターに波及し、ポンプの故障を引き起こしている事例が数多くあります。
🔹1. 圧力タンクの役割
- 蛇口を閉めた瞬間に発生する 水圧の衝撃を吸収
- 一時的に貯えた圧力で、ポンプ停止中でも給水を継続
- ポンプの 無駄な起動・停止回数を減らす
👉 簡単に言えば、「水圧を安定させるクッション」として働き、電装部品やモーターに余計な負荷がかからないように守っています。
🔹2. 故障が引き起こす症状
圧力タンクは内部に 窒素ガスとゴム膜(ダイアフラム) を備えています。
これが劣化・破損すると以下のような症状が出ます。
- 水を使っていないのにポンプが頻繁に動く
- 水の出が不安定(細くなったり急に強くなったりする)
- 蛇口を開けた直後にチョロチョロしか出ない
- ポンプの停止直後に再びすぐ起動してしまう
これらは「圧力タンクが圧力を保持できていないサイン」です。
🔹3. 故障の進行と連鎖的な悪影響
圧力タンクが劣化すると、ポンプが頻繁に起動停止を繰り返すようになります。
結果として、
- 圧力スイッチやリレーが 過剰に作動 → 接点焼損
- 制御基板が 熱を持ち焼き付き
- モーターが 過負荷運転で劣化
👉 つまり…
「タンクの劣化」がきっかけで、電装部品やモーターの故障へとつながる 連鎖的なトラブルの起点 になるのです。
🔹4. 交換目安と予防策
- 使用開始から 5年での交換が推奨(積極運用は、3〜4年)。
- ガス圧低下や膜破れは即交換
- 使用環境によっては10年近く持つ場合もあるが、ゴム膜が破損した瞬間に一気にトラブルが進行する
- 予防のためには 定期点検でのガス圧確認 が有効
専門業者のチェックポイント
- ダイアフラムの伸縮状態
- タンク内ガス圧の低下有無
- 外装部の腐食・錆
🔹5. 実際のオーバーホール事例から
今回の分解点検でも、タンク内部のゴム膜が破損しており、ポンプが頻繁にON/OFFを繰り返す状態でした。
これにより制御基板に熱がこもり、一部で焼き付きの兆候が確認されました。
ポイント
「水が温かい」「ポンプが小刻みに動く」などの違和感があった場合、真っ先に圧力タンクの異常を疑うべきです。
🔹6. まとめ
圧力タンクは「単なる付属品」ではなく、ポンプ全体を守る役割を持つ重要部品です。
ここが劣化すると 電装部品 → 制御基板 → モーター という順で次々と故障を招く可能性があります。
👉 使用5年での交換がベスト。
定期点検を怠らず、異常サインを早めに見極めることで、高額修理や突発的な断水リスクを防ぐことができます。
🟦 電装部品編|圧力スイッチとパワーリレーの点検・整備
深井戸ジェットポンプの中でも、圧力スイッチとパワーリレーは最も故障が多い部品のひとつです。
これらは「ポンプをいつ動かすか/いつ止めるか」を決める司令塔のような役割を担っており、電装部品が不具合を起こすと ポンプが止まらない/動かない/動きっぱなしになる といった重大トラブルにつながります。
今回のオーバーホールでは、分解・清掃・動作確認を徹底的に行い、消耗や劣化の状態を見極めました。
🔹1. 圧力スイッチの役割と劣化の特徴
圧力スイッチは、水道管内の圧力が一定値を下回ると通電し、ポンプを起動させます。逆に、圧力が一定以上に達すると停止信号を出し、ポンプを止めます。
しかし長年使用すると、以下のような劣化症状が見られます。
- 接点部の焼け・カーボン化による通電不良
- バネの金属疲労による反応の鈍化
- アリやナメクジの侵入による誤作動
これらが進行すると 「ポンプが勝手に動き続ける」「止まらない」「急に動かなくなる」 といった不具合が発生します。
🔹2. パワーリレーの役割と劣化症状
パワーリレーは、圧力スイッチからの信号を受け取り、モーターに大電流を供給する役割を果たします。
ここも消耗が進むと、接点の摩耗や溶着によって ON・OFFの切り替えができなくなる ことがあります。
結果的に、モーターが焼き付き故障を起こす原因となり、ポンプ全体の寿命を縮めてしまいます。
🔹3. オーバーホール時の整備内容
今回の作業では、以下を実施しました。
- 圧力スイッチ・パワーリレーを分解清掃
- 接点部の汚れや錆を丁寧に除去
- バネの動作確認(劣化が進んでいないかを確認)
- 接点の通電テストでON・OFF動作の安定性を確認
その結果、大きな損傷や焼け跡は見られず、清掃後の試運転でも安定した動作が確認できました。ただし、消耗部品であるため使用5~7年を目安に交換することが望ましいと判断しました。
👉 このように…
電装部品は「見た目に異常がなくても内部で劣化が進んでいる」ケースが多いため、定期的な点検と早めの交換が不可欠です。
🟦 圧力タンク編|劣化サインとオーバーホールでの整備内容
井戸ポンプにおいて 圧力タンク(アキュームレーター) は、水道管内の圧力を吸収・調整する役割を担う重要な部品です。
この部品が劣化すると、電装部品やモーターに大きな負荷をかけ、ポンプ全体の寿命を縮める原因になります。
🔹1. 圧力タンクの役割
- 水道管内の水圧変動を吸収し、ポンプの不要な起動を防ぐ
- 蛇口を開けたときに安定した水圧を確保する
- ポンプ起動回数を減らし、電装部品やモーターの負荷を軽減する
内部には窒素ガスとゴム膜(ダイアフラム)が仕切りとして設けられ、水とガスが直接触れない構造になっています。
🔹2. 劣化時に現れる主な症状
- 圧力タンクは消耗部品のため、長年使うと以下の症状が出てきます。
- ゴム膜の破損によるガス漏れ → 水圧が安定せず、ポンプが頻繁に起動・停止する
- タンク内部の腐食や錆 → 水が濁る、異物混入のリスク
- ポンプ停止後に水道管から水が逆流し、異音や水圧の不安定が発生
これらを放置すると、圧力スイッチや制御基板にも悪影響が及び、最終的には ポンプが止まらない/動かない/過熱する といったトラブルへ発展します。
🔹3. オーバーホールで実施した整備内容
今回のオーバーホールでは、圧力タンクに以下の処置を行いました。
- 外観点検(錆・腐食・水漏れの有無を確認)
- ゴム膜の状態確認(破損や硬化がないか)
- 窒素ガスの圧力測定・再充填
- パッキンや接続部の交換
幸い、タンク本体に大きな損傷はなく、清掃・再調整により十分な性能を維持できることを確認しました。
ただし、ゴム膜は消耗品であり 5〜7年を目安に交換が必要です。
🔹4. 故障リスクを防ぐためのポイント
圧力タンクの劣化を放置すると、電装部品やモーターに余計な負荷がかかり、連鎖的な故障につながります。
- ✅ 蛇口を閉めてもポンプが頻繁に起動する
- ✅ 水圧が不安定で一定しない
- ✅ タンクを外した際に内部から水が出てくる
こうした症状が確認できたら、圧力タンクの寿命が尽きている可能性が高いため、早急な交換を検討すべきサインです。
👉 圧力タンクは「完全に壊れてから交換する」のでは手遅れになる場合があります。
定期的に点検・交換を行うことで、ポンプ全体の寿命を延ばし、突発的な断水トラブルを未然に防ぐことが可能です。
🟦 羽根車&モーター編|回転部の劣化がもたらす故障リスク
井戸ポンプの心臓部ともいえるのが「羽根車(インペラ)」と、それを駆動する「モーター」、そして両者を繋ぐ「回転軸・ベアリング」です。
これらは水を汲み上げる動力源であり、最も大きな負荷を受けるため、劣化や故障が直結してポンプの停止に繋がる重要部位です。
🔹1. 羽根車の役割と劣化
羽根車はモーターの回転力を受けて水を吸い込み、圧力を加えて吐出する部品です。
長年の使用により、羽根車内部や外装部に錆やスケール(付着物)が発生すると、以下のトラブルが起こります。
- 回転の抵抗が増し、モーターに過負荷がかかる
- 羽根車が回らず「モーターは動くが水が出ない」状態になる
- 水の吐出量や水圧が低下する
特に鉄分を多く含む井戸水では錆が進みやすく、羽根車が腐食して性能低下に直結します。
🔹2. モーターとベアリングの劣化
モーターは羽根車を動かす原動力であり、ベアリングは回転軸を支える部品です。
このベアリングが劣化すると「異音・振動・回転不良」が発生し、最終的にはモーター焼き付きに至ります。
よく見られる劣化症状は次のとおりです。
- 起動時や停止時に「キュー」という擦れ音
- 運転中に「ガラガラ」という乾いた異音
- 振動が増え、モーターに熱がこもる
これらはすべて「故障の前兆サイン」であり、放置すれば確実に停止トラブルに繋がります。
🔹3. オーバーホールでの整備内容
今回のオーバーホールでは以下を重点的に実施しました。
- 羽根車・外装部の清掃(錆・付着物の除去)
- ベアリングの状態確認・必要に応じて交換
- 回転軸の歪み確認
- 摩擦低減のためのグリスアップ
これらを行うことで回転効率が回復し、モーターへの負荷軽減と吐水性能の安定を確認しました。
🔹4. 故障を防ぐためのポイント
羽根車やモーターの劣化は「突然止まる」トラブルの大半を占めます。
以下の症状が出た場合は早めの点検が必要です。
- ポンプ運転中に異音が大きくなった
- 水の勢いが落ちてきた
- モーターが熱くなる、焦げた臭いがする
👉 特に「音の変化」は最もわかりやすい前兆サインです。
「まだ動いているから大丈夫」ではなく、異常を感じた段階で専門業者に点検を依頼することが、ポンプを長持ちさせる最大のポイントです。
🟦 電装部品編|圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板の劣化とリスク
井戸ポンプが自動で「動く」「止まる」を繰り返せるのは、電装部品による制御があるからです。
なかでも 圧力スイッチ・パワーリレー・制御基板 は、ポンプ運転をコントロールする中枢であり、故障すればポンプは正常に作動できません。
🔹1. 圧力スイッチとパワーリレーの役割
- 圧力スイッチ … 水道管内の圧力を監視し、一定以下になれば通電、一定以上で遮断する。
- パワーリレー … 圧力スイッチの信号を受け取り、モーターへ電流を流す・止める。
つまり「圧力スイッチが判断」「パワーリレーが実行」という関係で、井戸ポンプのON・OFFを担っています。
🔹2. 劣化による症状
圧力スイッチやパワーリレーは、内部の金属接点が開閉を繰り返すことで摩耗・炭化していきます。
よくある症状は次の通りです。
- ポンプが動かない(通電不良)
- ポンプが止まらない(接点が焼き付き)
- 頻繁に動いたり止まったりする(接点のバネが弱っている)
さらに、接点のスパーク(火花)の臭いに引き寄せられて アリやナメクジが侵入し、通電不良を引き起こす ケースも少なくありません。
🔹3. 制御基板の重要性
制御基板はポンプ全体を監視・制御する「頭脳」にあたります。
- モーターの温度監視(過熱時は停止)
- 過電流保護(電流異常時に遮断)
- 電装部品からの信号制御
長期使用による劣化・湿気・虫の侵入で基板が焼損すると、ポンプは完全に停止するか、逆に暴走状態になることもあります。
🔹4. オーバーホールでの整備内容
今回の整備では以下を実施しました。
- 圧力スイッチとパワーリレーの分解清掃(錆・焦げ付き除去)
- バネの動作確認と接点通電テスト
- 制御基板の取り外し・ホコリや汚れの除去
- 端子台の接続部確認(緩みや錆の有無チェック)
その結果、大きな焼損はなく再利用可能と判断しましたが、 経年部品である以上「5〜7年ごとの交換が望ましい」 という点を強調してお伝えしました。
🔹5. 故障を防ぐためのポイント
- 5〜7年を目安に圧力スイッチ・リレーを定期交換する
- ポンプ周辺を草木で覆わず、虫の侵入を防ぐ
- 夏場は小屋内に熱がこもらないよう換気を確保する
- ポンプが頻繁に起動停止を繰り返す場合は早急に点検依頼する
👉 電装部品は「消耗品」です。
「ポンプが動かない=本体故障」ではなく、まずは電装部品が原因のケースが非常に多いのです。
🟦 羽根車&モーター編|異音・回転不良が招くポンプ停止のメカニズム
井戸ポンプの「心臓部」とも言えるのが 羽根車(インペラ)とモーター です。
モーターが回転し、その力を軸を介して羽根車に伝えることで水を汲み上げる仕組みになっています。
この部分に不具合が生じると、ポンプはたとえ電気的に正常でも水を出せなくなります。
🔹1. 羽根車とモーターの役割
- 羽根車(インペラ)
水を吸い上げ、圧力を加えて水道管に送り出す。
- モーター
電力を回転運動に変換し、羽根車を動かす動力源。
- ベアリング
回転軸を支え、摩擦を最小化しスムーズな回転を維持。
この3点が正常に機能して初めて、ポンプは安定した給水を実現します。
🔹2. 劣化による主な症状
羽根車やモーターは、長年の使用によって必ず劣化が進みます。
- 錆びや異物付着 → 羽根車が回転しにくくなる
- ベアリング摩耗 → モーター音が大きくなる(ガラガラ音)が出る
- モーター焼き付き → 完全停止、再起動不能
- 羽根車外装部の腐食 → 羽根車と干渉し、摩擦・異音を発生
👉 特徴的なのは 「音の変化」 です。
使用年数と音を照らし合わせることで劣化具合を推測できます。
🔹3. 劣化進行度と音の目安
- 8〜10年目:停止時に「キュッ」という軽い異音
- 10〜12年目:運転中に「ガラガラ音」が混ざり始める
- 12年超:ガラガラ音が常態化し、羽根車が止まりかける
- 15年超:完全に羽根車が動かなくなり、給水不能
このように音は「劣化のバロメーター」です。
異音が出ている時点で、すでに交換を検討すべき段階に来ています。
🔹4. オーバーホールでの整備内容
今回のオーバーホールでは以下の作業を実施しました。
- 羽根車と外装部内側の錆びを除去
- 回転軸・ベアリングの状態確認とグリスアップ
- 摩耗したパッキンの交換
- モーターコイルの絶縁抵抗測定(焼き付き予兆の確認)
この結果、再利用可能と判断できるレベルまで性能を回復できましたが、部品供給が終了している機種のため、修理より更新推奨という説明を添えました。
🔹5. 故障を防ぐためのポイント
- 定期的に「ポンプ音」を観察し、異音の有無を確認する
- 長期未使用は羽根車が固着しやすいため、定期的に試運転する
- 鉄分が多い井戸水ではフィルター設置で錆の進行を抑える
- 12年以上経過した場合は、修理より交換を前提に備える
👉 まとめると、羽根車とモーターは「動力」と「揚水」の要。
ここがダメになると ポンプは“電気的に正常でも動かない” という典型的な症状を引き起こします。
ポンプが動かない原因は1つではなく、電装部品・圧力タンク・羽根車/モーターが複雑に関わり合っている点を理解することが重要です。
🔹6. 補足|その他の代表的な故障例について
今回のオーバーホールでは主に異音や圧力タンク・電装部品に関連する不具合を中心に確認しましたが、同型ポンプでは 回転軸部からの水漏れ もよく発生する故障例のひとつです。
モーターと羽根車をつなぐ軸には水密を保つためのシールが設けられていますが、経年劣化により水が侵入するとモーター焼き付きや漏電の原因になります。水漏れが始まると本体下部の湿りやブレーカーの遮断といった症状につながるため注意が必要です。
今回の個体では水漏れは確認されませんでしたが、長期使用ポンプに多い不具合として覚えておくと安心です。
🟩 7. 補足編
主要な整備項目に加え、現場で起こりやすい補足トラブルとして「回転軸からの水漏れ」と「モーターの回転ムラ」を取り上げ、発生要因と初期対応のポイントを簡潔に解説します。
🟦 回転軸からの水漏れ不具合
羽根車とモーターをつなぐ回転軸には メカニカルシール(止水用の消耗部品)が組み込まれています。
長年の使用で摩耗や劣化が進むと隙間が生じ、軸受け部から水が漏れ出すことがあります。
初期は「水滴がにじむ程度」ですが、放置するとベアリングやモーター部に浸水し、 焼き付き → モーター停止 という深刻な故障に直結します。
水漏れが確認された場合、シール交換かポンプ更新 が必要であり、早期対応が望まれます。
🟦 モーターの回転ムラ(不規則な回転)
もう一つの代表的な症状が モーターの回転速度にムラが出る現象 です。
正常であればモーターは一定回転を保ちますが、以下の要因で不規則な回転を示すことがあります。
🔹1. ベアリングの潤滑性能低下
摩耗や油切れにより抵抗が増し、回転に負荷がかかる。
🔹2. 羽根車外装部の錆の付着
鉄分を多く含む水質や長期未使用により錆が成長し、羽根車の回転を妨げる。
🔹3. モーターコイルの劣化(断線・レイヤーショート)
頻繁な起動停止や過熱の蓄積により電流が安定せず、一定回転を維持できなくなる。
症状としては「回転し始めたが急に緩む」「しばらくすると速度が上がる」といった不規則な挙動を繰り返します。
これは 電流の変動により一定回転が維持できない状態 であり、最終的にはモーター焼き付きに至る危険があります。
さらに、井戸ポンプの設置環境 も回転ムラやショートの一因になります。
モーター部にアリやナメクジが侵入すると、コイルや端子部分でショートが発生し、電流の乱れを助長してしまうのです。
👉 そのため、ポンプ周辺は草花や植栽を避け、風通しを良くした環境づくり が非常に重要です。
🟩 よくある質問(FAQ)
Q1. ポンプが動かない。主な原因は何ですか?
A. 圧力スイッチやパワーリレーなどの電装不良、モーター焼き付き、呼び水切れ、過負荷保護の作動が代表的です。
ブレーカーを戻しても再発する場合は通電を止め、点検をご依頼ください。
Q2. ポンプが止まらない、起動回数が多い、水が不安定です。原因と対処は?
A. 圧力タンクのガス抜け・膜破れや圧力スイッチの接点劣化が主因です。
タンク圧とスイッチ動作の同時点検で切り分けます。
圧力タンクは目安5年、保守的に運用するなら3〜4年で先行交換が有効です。放置すると基板過熱など連鎖劣化を招きます。
Q3. 「キュー」や「ガラガラ」といった異音がします。
A. ベアリング摩耗、羽根車干渉、錆付着のサインです。
異音は初期警告ですので早めの整備でモーター焼き付きと停止を防げます。
Q4. 本体下部が湿っている、または水滴がにじみます。
A. 回転軸のメカニカルシール劣化が疑われます。進行するとモーター浸水や漏電に至ります。使用を止め、点検をご依頼ください。
Q5. 予防整備はなぜ必要で、何をすれば良いですか?(連鎖劣化の防ぎ方)
A. 例として、タンク不良→起動回数増→スイッチ・リレー接点焼け→基板過熱→モーター過負荷と連鎖します。これを断つには下記を行います。
①タンク・圧力スイッチ・リレーの先行交換:目安5年、積極運用は3〜4年
②夏場の換気と虫侵入対策
③年1回の記録:起動回数・電流・絶縁
Q6. 停電やブレーカー遮断のあと復帰しません。どうすれば良いですか?
A. 電源を切り、漏電の有無を確認し、取扱説明書の手順で呼び水を入れ直します。
焦げ臭い、異音が増えた、復帰しない場合は通電をやめ、点検をご依頼ください。
Q7. 呼び水がよく抜けます。原因は何ですか?
A. 吸い込み側の空気混入、継手の緩み、逆止弁不良、ジェット部の摩耗が考えられます。
Q8. 長期間使わなかったあと、動きが弱いまたは動きません。
A. 羽根車固着や錆付着が典型例です。無理運転は焼き付きの原因です。分解清掃とグリスアップで復帰できる場合があります。
Q9. 修理と本体交換はどう判断しますか?
A. 複数部位の同時劣化、部品供給終了、使用年数12年以上、連鎖劣化の兆候が強い場合は交換を基本方針とします。
Q10. 各部品と本体の交換目安を教えてください。
A. 目安は次のとおりです(設置環境で前後します)。
- 圧力タンク(アキュームレーター):5年。保守的運用は3〜4年。ガス圧低下や膜破れがあれば即交換。
- 圧力スイッチ、パワーリレー:5〜8年。接点の焦げや動作不安定があれば即交換。
- 制御基板:8〜10年で点検を強化。熱変色や誤作動の兆候があれば交換。
- メカニカルシール:にじみや下部の湿りを確認した時点で交換。予防目安は8〜10年。
- ベアリング:異音・振動が出た時点で交換。定期整備では8年が目安。
- 本体(ポンプ一式):12〜15年が更新目安。連鎖劣化が出始めたら早めの更新が安全です。
🟩 8. まとめ
🟦 井戸ポンプの故障は“ひとつの原因”ではない
今回のオーバーホール事例を通じてお伝えしたいのは、井戸ポンプが動かない原因は一つではないということです。
- 電装部品(圧力スイッチ・パワーリレー)の劣化
- 圧力タンクのゴム膜破損やガス漏れ
- 羽根車周囲の錆やベアリングの摩耗
- モーターコイルの損傷や回転ムラ
- 回転軸の水漏れやシール不良
これらはそれぞれ独立したトラブルに見えますが、実際は故障が連鎖して発生するケースが多くあります。例えば、圧力タンクの故障を放置するとポンプが頻繁に起動し、電装部品やモーターが熱を持って損傷する――このように、一つの部品不良が別の部品を壊してしまうのです。
🟦 故障を防ぐためのチェックポイント
- ポンプの異音(ガラガラ音・回転ムラ音)を放置しない
- 蛇口のポタ漏れやトイレの止水不良を早めに修理する
- 敷地内の水道管からの漏水を放置しない
- 圧力タンクや電装部品は 5年を目安に交換
- 12年以上経過した場合は交換を前提に備える
👉 重要なのは「まだ動いているから大丈夫」ではなく、「動いているうちに点検・整備すること」です。
井戸ポンプは生活や業務のインフラを支える機器であり、突発的な停止は生活や事業に大きな影響を与えます。
今回のオーバーホールのように、分解・清掃・整備を行うことで寿命を延ばすことも可能ですが、最終的には定期点検と計画的な交換が最も安心・確実な対策です。
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