井戸ポンプFAQシリーズ|リクエスト編 第5回(最終回)|JPS-4051Fで、水を出すとブレーカーが落ちてポンプが動きません。どんな故障ですか?

🟩 井戸ポンプFAQシリーズ|リクエスト編(第5回)

水を出すとブレーカーが落ちます。これはどんな故障ですか?

このシリーズは、私たちが日々行っている井戸ポンプの修理・交換、漏水調査の現場で、お客様から実際にいただく質問を分かりやすくまとめた“現場型Q&A企画”です。専門的になりすぎないよう配慮しながら、必要なポイントを押さえてお届けします。



🟦 今回のご相談(修理で伺った際の質問)

千葉県富里市にて、深井戸用ジェットポンプ(イワヤ製 JPS-4051F)をご使用中のお客様から

「水を出すとポンプが唸り、すぐに家のブレーカーが落ちる」というご相談を受け、現場で点検を行いました。


🔷 施主情報

  • 千葉県富里市在住
  • 戸建て住宅(2階建)
  • 用途:生活用水


🔷 設備情報

  • 種類:深井戸用ジェットポンプ
  • 型式:イワヤポンプ JPS-4051F
  • 使用年数:15年
  • 電源:単相100V
  • 出力:400W



◼️ 質問:水を出すとブレーカーが落ちます。どんな故障ですか?



◼️ 回答:モーターが回り切れない“最終段階の故障”です。

ポンプ内部の羽根車やベアリングが固着に近い状態になっており、モーターが起動しようとしても回転が阻害され、電流が一気に跳ね上がってブレーカーが落ちてしまう典型例です。内部で強い抵抗が発生しているため、作動音は「回らずに唸るだけ」という状態になります。



🟦 この状態はいきなり起こるのではありません

今回のように、水を出すとポンプが唸ったままブレーカーが落ちる最終段階は、ある日突然起こるものではありません。井戸ポンプは使用年数が進むにつれ、内部劣化に応じて小さなサインが必ず現れます。


最初は停止時の「キュー」という擦れ音、動作中の「カラカラ」という軽い接触音、さらに「ガラガラ」とはっきりした異音へ進むなど、摩耗や腐食に合わせて段階的に変化していきます。動き始めの違和感や停止時のわずかな音、運転中の軽い振動なども、初期段階で現れやすい症状です。


こうした初期の変化は日常の中で気付きにくく、「まだ使えているから」と見過ごされやすいものです。しかし、この積み重ねが進むと羽根車が動かず、モーターだけが無理に力をかけ続ける状態となり、最終的にブレーカーが落ちる故障へとつながります。



🟩 今回の現場で実際に確認できた症状

当現場の井戸ポンプでは、内部の劣化がかなり進んでおり、運転に必要な部分が複数同時に限界を迎えている状態でした。点検の結果、次のような状況が確認できました。


  • 羽根車外装部の広範な腐食が生じている
  • 回転軸とベアリング部が固着に近い摩耗状態
  • モーターは力だけかけて唸るが、羽根車は完全に停止したままの状態
  • 起動電流が急上昇し、家庭用ブレーカーが落ちる
  • モーター部の絶縁抵抗値が大きく低下し、焼き付き直前


まとめ

羽根車がまったく動かないのは、外装部・軸受・ベアリングすべてが限界を超えて劣化し、完全に停止状態に陥っていたためです。

さらに、内部抵抗によってモーターにも強い負荷がかかり、電気的にも機械的にも限界で、完全故障の状態でした。


🟦 現場での判断と対応

今回の状態は、羽根車・回転軸・ベアリング・外装部がすべて寿命に達し、完全に故障した最終段階でした。羽根車系統が固着して動かないため、モーターだけが負荷を受け続け、絶縁抵抗値も著しく低下しており、すでに焼き付き寸前で修理不能の状態でした。

この段階では修理という選択肢自体は存在せず、本体交換が唯一の対応となります。


🟦 その後の対応

後日、後継機種である イワヤ JPS-4052F へ本体交換を行いました。

内部部品の劣化が進んでいる場合、今回のように“動作中の負荷増大 → ブレーカー落ち → 完全停止”という流れを辿ることが多く、先送りにすると生活に大きな支障が出ます。異音や動作の違和感がある時点で対応されることをおすすめします。



🟩 ご注意

ポンプ本体の分解を伴う部品交換やオーバーホールはお受けしていません。

お問い合わせをいただくことがあるため補足として記載します。

これまでの別の記事では、井戸ポンプの仕組みや故障原因を説明するために、内部構造や分解した状態を例として紹介してきました。これらの分解工程はあくまで解説用の内容であり、分解整備や内部部品の交換を業務として行っているわけではありません。異音や揚水不良がある場合は、本体交換をご案内しています。



🟩 まとめ

水を出すとブレーカーが落ちる症状は、羽根車部の固着や回転軸の摩耗が限界に達している最終段階の故障です。使用年数が10〜15年を超える井戸ポンプでは、内部部品の劣化が連鎖し、ある日を境に完全停止するケースが多く見られます。小さな違和感の段階で点検・交換を行うことで、急な断水を防ぎ、生活への影響を最小限に抑えることができます。



🟩 最後にひと言

井戸ポンプは、わずかな音の変化や動作負荷の増加といった“小さな違和感”が、故障の前兆として現れる設備です。「最近、動き始めの音が重い」「ときどき唸るだけで止まる」など、気になる症状を感じた時点で、早めの点検・交換をご検討ください。突然の停止は生活全体に影響が及びますので、不安な点があればいつでもご相談ください。



⬛ シリーズ一覧

🔗 第1回|ポンプが止まらない・動かない原因は?

🔗 第2回|ポンプが止まったり動いたりを繰り返す原因は?

🔗 第3回|ポンプが動いているのに水が出ない原因は?

🔗 第4回|ポンプが動き始めと止まるときに大きな音がするけど、交換時期?

    


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