イワヤ・ジェットポンプFAQシリーズ|リクエスト編 第4回|JPS-4051Fの動き始めと止まるときに大きな音がします。これは交換時期ですか?

🟩 井戸ポンプFAQシリーズ|リクエスト編(第4回)

動き始めと止まるときに大きな音がします。壊れる前兆ですか?

このシリーズは、私たちが日々行っている井戸ポンプの修理・交換、漏水調査の現場で、お客様から実際にいただく質問を分かりやすくまとめた“現場型Q&A企画”です。専門的になりすぎないよう配慮しながら、必要なポイントを押さえてお届けします。



🟦 今回のご相談(修理で伺った際の質問)

千葉県八街市にて、深井戸用ジェットポンプ(イワヤ製 JPS-4051F)をご使用中のお客様から、「止まるときと動き始めに、キューやガラガラという大きな音がする」というご相談を受け、現場で点検と対応を行いました。


🔷 施主情報

  • 千葉県八街市在住
  • 戸建て住宅(2階建)
  • 用途:生活用水


🔷 設備情報

  • 種類:深井戸用ジェットポンプ
  • 型式:イワヤポンプ JPS-4051F
  • 使用年数:13年
  • 電源:単相100V
  • 出力:400W


 

◼️ 質問:動き始めと止まるときに大きな音がします。壊れる前兆ですか?


 

◼️ 回答:はい、故障前兆であり交換時期のサインです。

当ジェットポンプは、モーターで羽根車(インペラ)を回転させて水を汲み上げる構造ですが、使用年数が進むにつれて回転軸・ベアリング・羽根車外装部などの摩耗が進み、動き始め・停止時に特徴的な音を出すようになります。この「音の変化」は劣化段階を判断するうえで非常に有効で、進行とともに音の種類が変わります。

代表的な音の進行は次の4段階です。



🟦 代表的な異音の4段階

井戸ポンプの内部では、摩耗や腐食の進行に応じて音が少しずつ変化します。この変化には一定の傾向があり、音の種類から現在の状態や劣化段階を推測することができます。

ここでは、動き始め・動作中・停止時に現れやすい代表的な異音の進行を4段階に整理して説明します。


🔷 1段階目:キュー音(軽度・初期劣化)

停止時に「キュー」という細い擦れ音が出始めます。

回転軸・ベアリングの初期摩耗で、まだ使用はできますが劣化の入口です。


🔷 2段階目:カラカラ音(中度劣化)

動作中や停止直前に「カラカラ」という軽い接触音が混ざります。

羽根車外装部の内側に錆が出始め、羽根車とわずかに触れる状態の典型です。この段階から劣化が目で見ても分かることが多くなります。


🔷 3段階目:ガラガラ音(重度劣化)

動き始め・動作中・停止時のすべてで「ガラガラ」という明確な異音が続きます。

羽根車外装部の腐食が進み、回転軸のわずかな曲がりも合わさり、接触が大きくなった状態です。この段階は交換推奨領域に入ります。


🔷 4段階目:大きなガラガラ音(末期状態)

ガラガラ音がさらに大きくなり、動作のたびに強い振動が出ます。

羽根車が内部の錆や外装部に強く干渉しており、最終的にはモーターは回るのに水が上がらない状態になります。



🟩 今回の現場で実際に確認できた症状

今回のポンプは「カラカラ音とガラガラ音」が混在しており、内部腐食と軸受の摩耗が進行した典型例でした。


🟦 1. 確認された主原因

  • 羽根車外装部の内側に強い腐食
  • 回転軸周辺の摩耗
  • ベアリングの潤滑性能低下

👉 使用年数13年ということもあり、交換時期として妥当な状態でした。


🟦 2. 現場での判断と対応内容

点検の結果、羽根車外装部の腐食やベアリングまわりの摩耗が進んでおり、今回の異音は内部部品の劣化によって発生している状態でした。内部部品の不具合は分解整備での回復が難しく、本体を交換するのと同等以上の費用がかかるため、修理ではなく交換の時期であることをお伝えしました。


🟦 3. 点検後の経過と交換対応

点検後、井戸ポンプがついに動かなくなり、後継機種であるイワヤ JPS-4052F へ本体交換となりました。当現場のように内部部品の劣化が進んでいる場合、動いている途中で突然停止することが多く、先送りにしてしまうと生活へ大きな支障が出てしまいます。異音や動作の違和感が確認できた際は、故障停止する前に交換をご検討いただくことをおすすめします。


🟩 ご注意

ポンプ本体の分解を伴う部品交換やオーバーホールはお受けしていません。

お問い合わせをいただくことがあるため補足として記載します。井戸ポンプの仕組みや故障原因を説明するために、別の記事では内部構造や分解した状態を例として紹介していますが、これらの分解工程はあくまで解説用の内容であり、分解整備や内部部品の交換を業務として行っているわけではありません。異音や揚水不良がある場合は、本体交換をご案内しています。



🟩 まとめ

動き始めと停止時の異音は、内部部品の摩耗や腐食が進んでいる明確なサインです。とくに「キュー → カラカラ → ガラガラ → 大きなガラガラ」と音が変化していく場合は、複数の部位で劣化が進行している可能性が高く、放置すると揚水不能に至ることがあります。使用年数が10年を超える井戸ポンプでは、内部部品同士の摩耗が連鎖しやすく、ある日を境に突然停止してしまうケースが少なくありません。今回の現場のように劣化が見えている状況では、早めに対応することで生活への支障を最小限に抑えることができます。



🟩 最後にひと言

井戸ポンプは、わずかな動作音の変化から内部の状態を予測できる設備です。「最近音が変わった」「止まるときだけ大きな音がする」といった小さな変化でも、内部では劣化が進んでいる可能性があります。突然の停止は生活全体に影響が及ぶため、異音を感じた段階で点検や交換を検討することが安心につながります。気になる症状があれば、早めにご相談ください。



⬛ 次の記事(準備中)

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