音も水跡も出ない“見えない漏水”はどうやって見つけるのか?
最新の調査技術でどう見つけるのかを解説します。
今回ご紹介するのは、実際の施工事例をもとにした解説記事です。
はじめに
「水道代が急に高くなったのに、蛇口からは普通に水が出る」「耳を澄ませても漏水音がしない」「庭や床下も濡れていない」――こうした経験はありませんか?
一見、異常がないように思える状況でも、実は見えない場所で“微量の漏水”が進んでいることがあります。しかも、このようなケースは音聴調査(耳で聞く調査)や外観点検では発見できないため、気付くのが遅れやすいのです。
今回ご紹介するのは、千葉県八千代市で実際に行った調査事例をもとに、以下の3点を専門的な視点で解説する内容です。
- 音では分からない漏水がなぜ起こるのか
- どのようにして特定できるのか
- 放置するとどんなリスクにつながるのか
このブログ記事では、現場の実例を軸にしながら、調査から修理までの流れ、料金リスクや調査費用の仕組み、さらに家庭でできるセルフチェックまでを一連で解説します。
もくじ
1|事例の概要(八千代市のケース)
2|音では分からない漏水が起きる理由(技術的解説)
3|今回の調査の流れ(現場で何をしたか)
4|トレーサーガス調査とは何か/なぜ有効か
5|修理の現場で直面した困難(配管の入り組み)
6|放置した場合のコストと二次被害(料金シミュレーション)
7|漏水調査・修理にかかる費用のしくみ
8|家庭でできる最初の確認(簡易セルフチェック)
9|よくある質問(FAQ)
10|他の調査手段との比較
11|まとめ
12|さいごに
🟩 1|事例の概要(八千代市のケース)
今回調査を行ったのは、千葉県八千代市勝田台南の戸建住宅です。水道の検針員から「使用量が急増している」と指摘されたことがきっかけでご依頼をいただきました。お客様は「水の出方に異常がない」「水漏れの音も聞こえない」「庭や床下も濡れていない」とのことで、外観からはまったく漏水を疑う手掛かりがない状況でした。
現場の環境は以下の通りです。
- 建物:2階建て戸建(築50年以上)
- 屋内設備:トイレ2箇所、洗面化粧台2箇所、浴室、台所、洗濯機水栓、電気温水器
- 屋外設備:外水栓1箇所
- 水道メーター口径:20mm
調査の結果をまとめると次のようになります。
- 音聴調査では反応なし
- トレーサーガス調査に切り替え、約50分で漏水箇所を特定
- 調査日数は1日
- 漏れていたのはトイレにつながる配管の継手(エルボ部)
- 掘削により亀裂を確認し、修理を実施
- 漏水量は毎分200ml未満と、非常に微量
👉 このように、表面的には全く異常が見えないケースでも、実際には着実に水道代を押し上げてしまう漏水が進行していました。
写真:水道メーター周辺の全景 ― 検針で使用量の増加が判明。メーターのパイロット挙動は重要な手掛かりです。
🟩 2|音では分からない漏水が起きる理由(技術的解説)
漏水は「水が漏れているのだから必ず音や水跡が出る」と思われがちですが、実際にはそうとは限りません。特に数百ミリリットル/分程度の微量漏水では、次のような条件が重なることで、目や耳だけの確認では発見できないケースが多くあります。
🟦 微量流量のため音が生じない
- 漏水量が少ないと水流が乱れず、配管内で音が発生しにくくなります。音聴器や路面マイクでも感知できず、無音のまま漏れ続けます。
🟦 地盤や土質による吸収と遮断
- 砂質や腐植土は水をすぐに吸収し、粘土質の土壌は水を表面に染み出させにくい性質を持っています。どちらも「地表に水が現れない」原因になります。
🟦 配管の下側からの漏れ
- 継手や配管の底部に亀裂がある場合、水は重力で下方に流れてしまいます。そのため表面には現れず、内部で静かに流れ続けます。
👉 こうした要因が組み合わさると、実際には漏れていても「音も水跡もない」状態が続きます。この誤解が「異常なし」と見過ごす最大の原因です。
写真:掘削作業の全景 — 外観や音では確認できなかったが、掘削で漏水箇所を露出
🟩 3|今回の調査の流れ(現場で何をしたか)
今回の八千代市の事例では、「音も水跡も出ない微量漏水をどうやって見つけ、どう修理したのか」という点がポイントでした。実際の調査・修理は次の流れで進みました。
🟦 ① 初動確認
水道メーターのパイロットを確認し、わずかながらも動いていることを把握。屋内の各蛇口や給湯設備、トイレも点検しましたが、異常は見られませんでした。
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🟦 ② 音聴調査(屋内・屋外)
- 音聴棒や小型音聴器で水栓や給湯管を調べました。しかし、漏水量が微量であるため反応は得られませんでした。
- 敷地の外周を中心に路面用マイクを使用しましたが、こちらも反応なし。音では特定が困難であることが判明しました。
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🟦 ③ トレーサーガス調査
安全なガスを配管に注入し、地表で検知器を用いて漏出箇所を探索。約50分でトイレに繋がる継手(エルボ)の位置で強い反応を検知しました。
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🟦 ④ 掘削・目視確認
検知ポイントを最小限に掘削し、継手部の亀裂から水がにじみ出しているのを確認。音も水跡も出ない原因が明らかになりました。
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🟦 ⑤ 修理工事
周辺は給水管・給湯管・排水管が入り組んでおり、継手のみの交換では耐久性に不安がありました。そのため、VP管からHIVP管へ範囲を広げて交換。修理後は通水試験を行い、漏れがないことを確認しました。
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🟦 ⑥ 埋め戻し・復旧
掘削部を丁寧に埋め戻し、表面を整えて作業を終了しました。
🟩 4|トレーサーガス調査とは何か?/なぜ有効か?
今回の事例で活躍したのが「トレーサーガス調査」です。一般の方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、漏水調査において非常に有効な手法です。
🟦 トレーサーガス調査の仕組み
配管内に安全性の高いガスを注入し、地表に設置した検知器でそのガスを探知することで漏水箇所を特定します。ガス分子は水分子より小さいため、わずかな亀裂からも漏れ出すことができ、目に見えない・音のしない漏水を捕らえることができます。
🟦 有効性の理由
トレーサーガス調査が特に有効である理由は次の通りです。
🔷 微小な隙間からも反応を捉えられる
水では表面に出てこないような微細な亀裂でも、ガスなら拡散して外部に出るため検出可能です。
🔷 音がしない漏水でも対応できる
音聴調査は“音が出る”ことが前提ですが、トレーサーガスなら音がしなくても問題ありません。
🔷 掘削範囲を最小限にできる
ガスの反応地点を正確に探れるため、無駄な掘削を避け、修理コストや時間を抑えられます。
🔷 注意点
一方で、機材の準備や安全確認が必要なため、専門知識を持つ業者が実施することが前提となります。個人で行える調査ではなく、確実性と効率を両立させるための「プロの技術」と言えます。
写真:トレーサーガス検知器による計測の様子 — 地表でガスの反応を検知し、漏水位置を特定します。
📷 1枚目(作業員が検知器を地面に押し当てている写真)
トレーサーガス調査では、水道管の埋設位置に沿ってガス検知器を地面に押し当て、地中から漏れ出すガスを確認しながら漏水箇所を探していきます。
📷 2枚目(外水栓柱付近で検知器を操作している写真)
特に外水栓柱などの接続部からの漏水は多いため、屋外設備周辺は重点的に調査を行います。
📷 3枚目(建物際でガス検知器を操作している写真)
検知器の画面に数値で表示されるガス濃度を確認し、反応が最も強い地点を手掛かりに漏水箇所を特定します。これにより、掘削範囲を最小限に抑えることができます。
なお、ガスは浮上しやすい隙間を通って地表に出るため、必ずしも漏水箇所の真上に反応が現れるとは限りません。
🟩 5|修理の現場で直面した困難(配管の入り組み)
漏水箇所の特定はトレーサーガス調査で比較的スムーズに行えましたが、その後の修理工程では思わぬ難しさに直面しました。
🟦 配管が複雑に入り組んでいた
今回の現場では、給水管・給湯管・排水管が建物外周の限られたスペースに集中して埋設されていました。そのため、掘削後に作業スペースを確保するのが難しく、工具を動かす範囲も制約を受けました。
🟦 漏水箇所と排水管の位置関係
漏水していたのはトイレにつながる水道管のエルボ継手部分でしたが、そのすぐ近くに排水管が並走しており、局所的な交換だけでは安全性や耐久性に不安が残る状況でした。
🟦 広範囲の交換判断
結果として、継手部分のみの修理ではなく、VP管を耐衝撃性のあるHIVP管に切り替え、周辺を含めて広範囲に交換する判断をしました。これにより、将来的な再漏水のリスクを抑え、耐久性を確保できましたが、工事の手間や管材費は通常より増加しました。
🟦 現場の実感
「見つければ終わり」ではなく、「直す段階での環境要因」によって工事の難易度や費用が変動する――これが漏水修理のリアルです。
写真:チーズ継手の亀裂部分 — 亀裂部から線状に水が漏れ出している。修理には複数管の調整が必要となった
🟩 6|放置した場合のコストと二次被害(料金シミュレーション)
漏水が微量であるほど「たいしたことはない」と思い込み、つい放置してしまう方が少なくありません。しかし、仮に毎分わずか数百ミリリットルでも、時間を積み重ねれば相当な損失になります。
🟦 月間・年間コストの目安
上下水道の合算単価を 1㎥あたり500〜800円 とした場合、代表的な漏水量ごとの水道料金増加額は以下の通りです。
- 100ml/分 → 約4.32㎥/月 → 約2,160〜3,456円/月(年間 約25,920〜41,472円)
- 200ml/分 → 約8.64㎥/月 → 約4,320〜6,912円/月(年間 約51,840〜82,944円)
- 500ml/分 → 約21.6㎥/月 → 約10,800〜17,280円/月(年間 約129,600〜207,360円)
- 1000ml/分 → 約43.2㎥/月 → 約21,600〜34,560円/月(年間 約259,200〜414,720円)
👉 今回の八千代市のケースでは「200ml/分未満」でしたので、年間にして5万〜8万円程度の水道料金増につながる可能性がありました。
🟦 二次的な負担
- 温水配管の漏水:ガスや電気による給湯コストが別途かかり、月数千円〜1万円の追加負担になることがあります。
- 井戸ポンプ利用の家庭:水が減らないのにポンプが頻繁に起動し続けるため、電気代の増加やモーターの摩耗が進行し、寿命短縮や故障(修理数万円〜十数万円)につながるリスクがあります。
- 建物への影響:地盤が水を含んで緩み、基礎部分の劣化や床下のカビ・木材腐朽を招くことがあります。
👉 微量だからと放置すれば、「毎月の損失+将来的な修繕費」という二重の負担を背負うことになるのです。
写真:修理後の埋め戻し — 復旧後の地表。見た目は元通りでも、内部では新しい管材に更新済み
🟩 7|漏水調査・修理にかかる費用のしくみ
漏水調査や修理の費用は「一律いくら」とは決められません。現場条件や調査方法によって変動するためです。ここでは、その内訳と考え方を整理します。
🟦 費用が変動する主な要因
🔷 作業人員と日数
調査や修理には人が動きます。一般的な企業活動と同じように、1日あたり 4万〜8万円程度の経費 が掛かります。人員や作業時間が増えれば、その分費用もかさみます。
🔷 調査の方法と難易度
音聴調査で済む場合と、トレーサーガス調査や掘削まで必要になる場合では、かかる手間とコストが大きく異なります。
🔷 掘削・復旧の有無
舗装やコンクリートを壊して調査・修理するケースでは、その復旧費用も必要となります。
🔷 配管材と交換範囲
一部の継手交換で済むのか、広範囲にわたる管の置換が必要なのかによって、管材費と作業時間が大きく変わります。
🔷 現場の制約条件
狭い外周部に給水・給湯・排水管が集中しているなど、作業性が悪い現場では、時間も部材も余分に必要となります。
🟦 概算費用と実費精算
漏水調査の費用は「調査難易度・調査内容・調査工程」に応じて積み上がっていく仕組みです。したがって、初回に提示されるのはあくまでも概算。実際には、調査を進めながら「どの程度の掘削や修理が必要か」が見えてきて、最終的に実費での精算となります。
重要なのは、現地確認で調査ボリュームの目安を共有すること。このステップを省略すると、「思ったより費用が高かった」といった齟齬が起きやすくなります。
写真:修理前後と修理に使ったHIVP管材 — 耐衝撃性のあるHIVP管を採用。通常よりも広範囲の交換となった
【修理前】
【修理後】
【埋戻し後】
🟩 8|家庭でできる最初の確認(簡易セルフチェック)
「水道代が高いけれど原因が分からない」というとき、すぐに業者を呼ばなくても、家庭でできる初歩的な確認方法があります。これらは費用をかけずに実施でき、異常の有無を判断する有効な手掛かりになります。
🟦 簡易セルフチェックの手順
🔷 全蛇口を閉めてメーターを確認
家中の蛇口や給水器具をすべて閉めた状態で、水道メーターのパイロット(小さな銀色の羽根)が回っていないかを見ます。回っている場合は、水がどこかで流れ続けているサインです。
🔷 給湯系の遮断テスト
給湯器や電気温水器の元弁を閉め、再度メーターを確認します。もしパイロットの挙動が変化すれば、給湯系統での漏水が疑われます。
🔷 トイレタンクの確認
タンク内のフロートやボールタップが不具合を起こしている場合、音もなく水が流れ続けます。着色水(食紅など)を使って流出を確認する「食紅テスト」も有効です。
🔷 屋外・外周部のチェック
外水栓や屋外の露出配管、庭の地面などを見て、不自然に湿っていないか確認します。ただし、地中漏水は必ずしも地表に現れるとは限らないため、「異常が見えなくても安心できない」ことを忘れないようにしましょう。
🟦 セルフチェックの限界
これらの確認は「漏水の可能性を疑うきっかけ」にすぎません。音がしなくても、地表が濡れていなくても、内部で水が流れ続けていることはあります。少しでも不審を感じたら、速やかに専門業者に依頼することが、最終的に費用を抑える近道になります。
写真:水道メーターのパイロット部分 — パイロットの微細な回転が、漏水を示す確かなサイン
🟩 9|よくある質問(FAQ)
漏水調査や修理について、よく寄せられるご質問にお答えします。読者が抱きやすい不安や疑問を先回りで解消することで、行動に移しやすくなります。
Q1. 地表が濡れていなければ漏れていないのですか?
A. いいえ。
地盤の性質や漏れの位置によっては、水が地表に出ないことが多くあります。むしろ、地表に水が出ている方が珍しいくらいです。地表まで出ていれば調査は簡単で、仕事としては成り立たないほどです。
Q2. 音がしなければ安心ですか?
A. 微量な漏水や、深い位置の漏水では音がほとんど発生しないことがあります。また、土壌による音の減衰で聞こえなくなる場合もあります。
「音がない=安心」ではなく、メーターの挙動など他のサインを見落とさないことが大切です。
Q3. トレーサーガス調査は安全ですか?
A. はい。
使用するのは人体や環境への影響が少ない安全性の高いガスです。専門の調査員が適切な手順を踏んで実施するため、ご安心ください。
Q4. 調査すれば必ず特定できますか?
A. 高精度な機材を使えば多くのケースで特定可能ですが、地盤条件や配管構造によっては時間や日数がかかる場合があります。まれに特定が難航することもありますが、その際も複数の手法を組み合わせて絞り込みを行います。
Q5. 分譲地内の戸建て住宅の場合、調査費用はどのくらいですか?
A. 50坪以下の敷地に建つ分譲地内の戸建て住宅では、一般的な漏水調査の業界平均として 4万〜8万円(税抜) 程度が目安とされています。
調査は1人〜2人のスタッフで行われることが多く、1日あたり 4万〜6万円前後の経費 が掛かります。そこに調査日数、掘削範囲、配管交換の有無などの条件が加わることで、最終的な費用は変動します。
概算費用は現地確認の際にお伝えできますが、実際には調査を進める中で必要な作業内容が明確になり、最終的には実費での精算となります。
目安として、調査のみの場合は4万〜8万円前後、掘削や軽微な修理を伴う場合は8万〜12万円前後(いずれも税抜)となるケースが多く、これも業界全体で見た平均的な水準です。
条件や作業範囲によって前後するため、まずは現地で状況を確認しながら費用感を共有するのが確実です。
👉 当社では 出張費のみで現地相談を承っています。現場で状況を確認し、調査の必要性やおおよその方向性をお伝えできますので、まずはお気軽にご相談ください。
Q6. 非分譲地や敷地が広い戸建て住宅の場合はどうですか?
A. 非分譲地や広い敷地に建つ戸建て住宅では、配管が四方に敷設されていたり、経路不明の部分が多かったりするため、調査に時間がかかる傾向があります。そのため、調査費用が分譲地の戸建てより高額になる場合があります。
例えば、配管経路を追うだけでも時間を要し、必要に応じて調査スタッフや機材を増やすこともあります。この場合、1日あたりの経費(5万〜6万円程度/人)が積み上がり、日数が増えればその分費用も加算されます。
一般的な漏水調査の業界平均から見ても、広い敷地や経路不明の配管がある場合は、8万〜15万円前後(税抜)になるケースも少なくありません。
ただし、非分譲地の戸建ては条件による差が大きいため、現地で状況を確認し、調査ボリュームを共有したうえで概算を提示するのが確実です。
Q7. 調査までは依頼せず、相談だけできますか?
A. はい。出張費のみで現地に伺い、漏水の可能性や調査が必要かどうか、費用の目安についてご相談いただけます。
「水道代が高いのに原因が分からない」「調査を頼むべきか迷っている」といった段階でもお気軽にご利用ください。
🟩 10|他の調査手段との比較(短評)
漏水を特定するための方法はいくつか存在し、それぞれに得意分野と限界があります。
今回の事例ではトレーサーガス調査が決め手となりましたが、他の手法も適切な場面で活用されています。
🟦 音聴調査
初動で行う基本的な方法です。比較的低コストで実施でき、浅い位置や流量の大きな漏水では有効です。ただし、今回のように漏水音が発生しないケースでは力を発揮できません。
🟦 水圧試験
配管の区間ごとに圧力をかけて、漏水があるかどうかを確認する方法です。系統の切り分けが可能ですが、大掛かりな準備や仮設配管が必要になる場合もあります。
🟦 赤外線・温度センサー調査
漏水による温度差を利用して推定する方法です。床下や壁内で有効な場合もありますが、周囲の温度条件に左右されやすく、常に使えるわけではありません。
🟦 トレーサーガス調査
微小な隙間や音の出ない漏水でも検出できる点が最大の強みです。掘削範囲を最小限に絞れるため、現場へのダメージを抑えられます。ただし、機材の準備や安全管理のため、専門性の高い業者に依頼する必要があります。
👉 実際の現場では、これらを単独で使うのではなく、組み合わせて精度を高めていきます。特に「音がしない・地表に出ない」ケースでは、トレーサーガス調査が強力な切り札になります。
🟩 11|まとめ
今回の八千代市でのケースは、「漏水は必ず地表や音で分かるとは限らない」 ことを強く示しています。音も水跡も出ない状況でも、内部では確実に水が失われ、家計と設備に影響を与えていました。
🟦 本記事のポイント
🔷 漏水は必ず地表に現れるわけではない
土質や漏れ位置によっては、地表が乾いたままでも内部で水が流れ続けています。
🔷 音がなくても漏水は起こり得る
微量な漏水や深部での漏水では音が発生しないため、音聴調査では限界があります。
🔷 トレーサーガス調査は有効な解決手段
音も水跡も出ない漏水でも検出可能で、掘削範囲を絞り込めるため無駄を最小化できます。
🔷 放置はコストを膨らませるだけ
毎月数千円〜数万円の損失が積み重なり、井戸ポンプや給湯機器を利用する家庭では電気代や機器寿命への影響も深刻です。
🔷 早めのチェックと相談が重要
メーターの確認など初歩的なセルフチェックで異常を疑い、速やかに専門業者に相談することが安心につながります。
🟦 行動への呼びかけ
「水道代が急に増えた」「音も水跡もないのに気になる」――こうしたサインを見逃さないでください。見えない漏水を確実に特定するには、専門の技術と機材が不可欠です。
当社では、トレーサーガス調査や音聴調査を組み合わせ、目に見えない漏水も正確に特定 しています。地域密着のフットワークで、迅速に調査・修理まで対応可能です。
水道代の無駄や設備の劣化を未然に防ぐために、少しでも不安を感じたら早めにご相談ください。
🟩 12|さいごに
漏水は必ずしも音や水跡となって表れるものではありません。見た目に変化がなくても、内部で少しずつ水が失われていることがあります。今回の事例は、その典型的なケースでした。
音がしない、地表も濡れていない――それでも実際には水道代を押し上げ、建物や機器に負担をかけてしまうことがあります。専門の機材を用いた調査であれば、こうした“見えない漏水”も確実に特定できます。
漏水は放置しても自然に直ることはなく、時間の経過とともに状況は悪化していきます。水道料金の増加だけでなく、建物の構造にダメージを与え、最終的には高額な修繕につながることも少なくありません。
当社では、酒々井町を中心に印旛地域(佐倉市・成田市・富里市・八街市・四街道市・印西市・栄町)や周辺地域(千葉市若葉区、芝山町、山武市など)を含む千葉県全域および茨城県全域で漏水調査・修理を実施しています。トレーサーガス調査や路面音聴調査などを組み合わせ、目に見えない漏水も迅速に特定しています。
さらに、井戸ポンプ業務にも対応しており、修理・点検・調査、圧力タンクや砂こし器など周辺機器の設置まで幅広くサポート可能です。
当社では、出張費のみで現地相談も承っております。「水道代が高いけれど原因が分からない」「調査を依頼すべきか迷っている」といった段階でもお気軽にご相談ください。現場を確認し、調査の必要性や費用感について分かりやすくお伝えいたします。
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