▶工事名
・宅地内漏水調査および修理工事
▶工事の経緯
・水道メーター検針時に検針員から水道使用量の増量指摘を受けたことをきっかけに調査依頼を頂く。
▶現場状況
・母屋(2階建て住宅)
①トイレ2箇所
②トイレ用手洗い水栓1箇所
③浴室
④洗面化粧台2箇所
⑤台所
⑥洗濯機水栓
・屋外設備
①外水栓1箇所
②屋外散水栓1箇所
②給湯器(水道直結式)1台
・量水器(水道メーター)の大きさ
20mm
・築年数
30年超
▶漏水量
・1分間あたりの漏水量は、およそ300~400ml。
・水道管の継手部(チーズ)からは、極少量の水漏れあり。
▶事前調査での漏水状況
・屋内、屋外にて音聴棒調査と路面音聴調査を行うが特定に至らないため、トレーサーガス調査へ進行。
▶調査内容
(1)屋内調査
①母屋において、トイレロータンク内部の止水不良による水漏れが無いかを調査。
→ボールタップおよびフロートバルブに問題なし。
②小型音聴器に取り付けた音聴棒を宅内の各種水栓(台所・洗面・浴室・洗濯機水栓・トイレ)に押し当て、給水給湯管から伝わる漏水音が無いかを調査。
→水道管や給湯管から伝わる水漏れ音は無し。
(2)屋外調査
(A)音聴調査
①路面調査用音聴器の路面用マイク部を屋外の地表面に押し当て、地中内に響く漏水音が無いかを調査。
②小型音聴器に取り付けた音聴棒を宅内の屋外露出配管部(給湯器・トイレなど)に押し当てて伝わる漏水音が無いかを調査。
③給湯器の流入側のバルブを閉栓し、水道メーターパイロット部の回転速度に変化がないため、水道管からの水漏れと推測。
(B)トレーサーガス調査
①トレーサーガス工法において、1箇所の漏水を発見(約40分)。
②地面を人力掘削し、漏水箇所を目視にて確認。
③漏水箇所を修理。
▶漏水箇所
・トイレとトイレ内の手洗い水栓に繋がる水道管に接続されていたTS継手材(チーズ)の分岐部に亀裂破損が生じたことで水が漏れていた。
▶修理内容
①水道管の種類を「VP」から耐衝撃性の「HIVP」へ変更。
②HIVP用の継手材を用いて補修。
③水道管が被さる様に給湯管と排水管が設けられていた為、フレキシブル管(ステンレス製)を用いて補修。
◆漏水調査の結果
①漏水量が少量であったため、音聴調査では漏水音を確認することができなかった(調査時間40分)。
②トレーサーガス工法で漏水箇所(1箇所)を約40分で特定。
◆今回の漏水調査の総評
・漏水量が極少量であったため、音聴調査(調査時間60分)では漏水音を確認することができなかったが、トレーサーガス工法で漏水箇所(1箇所)を約40分で特定。
・水道管の埋設箇所が土であったため、人力掘削による目視確認が容易に出来たため、漏水箇所がスムーズに行えた。
・建物外周部の省スペースに水道管を真下になる様に、給湯管と排水管が設けられていたため、修繕が困難だった。
・通常は塩ビ管を使った接着接続を行うのだが、他の管(給湯・排水)が邪魔をして水道管の切断や接続が出来なかった。そのため、塩ビ管を用いた切り回接続では無く、ステンレス製のフレキシブル管を用いた配管補修となる。
◆使用した漏水調査機器
(1)屋内
・浅埋設型音聴器(音聴棒)
(2)屋外
・深埋設型路面調査用音聴器(路面用マイク部)
・トレーサーガス発生装置
・トレーサーガス検知器
◆漏水の特定に至った漏水調査工法
・トレーサーガス工法
◆漏水の特定に掛かった時間
・40分
◆工事場所
・千葉県印旛郡酒々井町
-
竣工日
2025年5月27日
-
場所
千葉県印旛郡酒々井町
-
施工内容
漏水調査および修理