▶工事名
・宅地内漏水調査および修理工事

▶工事の経緯
・水道メーター検針時に検針員から水道使用量の指摘を受けたことをきっかけに調査依頼を頂く。

▶漏水量
・水道管の継手部からは、超極少量の水漏れあり。
・埋設されていたゲートバルブのスピンドル部からは、極わずかな量が滲む水漏れあり。

▶漏水状況
・水道管が埋設されている土質が厚い粘土質であったため音が響くことが無く、地表面に水が染み出たり、濡れだすことも無かった。

・埋設されているゲートバルブのスピンドル部から超極少量の滲む水漏れがありました。

※2箇所の水漏れは粘土質が影響した音の出ない水漏れであったため、2種類の音聴器での聴き取りはできませんでした。

▶現場状況
・外水栓の前部を除き、水道メーター周囲と水道管埋設部は全面コンクリート
・コンクリートの厚さ20センチ
・埋設土は粘土
・水回りは1階と2階
・屋外には給湯器1台

▶調査内容
(1)屋内調査
①1階および2階トイレのタンク内にて、止水不良による水漏れが無いかを調査。
②小型音聴器に取り付けた音聴棒を宅内の各種水栓(台所・洗面・浴室・洗濯機・トイレ)に押し当て、給水給湯管から伝わる漏水音が無いかを調査。
③小型音聴器に取り付けた路面用マイク部を屋内床面に押し当て、床下から伝わる漏水音が無いかを調査。

(2)屋外調査
(A)音聴調査
①路面調査用音聴器に取り付けた路面用マイク部を屋外のコンクリート地表面に押し当て、地中内に響いている漏水音が無いかを調査。
②路面調査音聴器に取り付けた音聴棒を露出配管や埋設止水栓本体に押し当て、伝わる漏水音が無いかを調査。

(B)トレーサーガス調査
※漏水量が超極少量であったため、音聴調査では漏水音を確認することができませんでしたので、調査方法をトレーサーガス工法に切り替えました。

①トレーサーガス工法において、2箇所の漏水を発見(約10分)。
②コンクリート地面を破壊し、漏水箇所を目視にて確認。
③施主様に報告後、修理へ工程を移す。

▶漏水箇所
①壁掛け型給湯器に繋がる給水配管チーズ継手部に亀裂が生じたことで水が漏れていた。
②埋設されていたゲートバルブスピンドル部の劣化に伴い止水不良が生じ、水が滲んでいた。

▶修理内容
①2箇所共に埋設配管種が塩ビ管(VP)であったため、管種を耐衝撃性の「HIVP」へ変更。
②HIVP用の継手を用いて補修と本接続を実施。

③既設埋設土が粘土質であったため、水道管廻りと管上を川砂にて埋め戻し復旧。その他は、発生土を用いて埋め戻し復旧。
④路盤は粒調砕石にて復旧し、表層は左官工事店にて後日コンクリートにて復旧。

◆漏水調査の結果
①音のしない水漏れであり、漏水量が超極少量であったため、音聴調査では漏水音を確認することができなかった(調査時間30分)。
②トレーサーガス工法で漏水箇所(2箇所)を約10分で特定。
③埋設されたゲートバルブからの水漏れは、音が出ない滲むものであったがトレーサーガス工法で特定できた。

◆今回の漏水調査の総評
・現地の地表面が20センチ近くある厚いコンクリートであり、その下層が粘土質の埋設土という厳しい現場条件の中でトレーサーガスを広範囲・複数個所で検知することができましたが、ピンポイントでの特定には至りませんでした。

・上記のことから、トレーサーガスの音を深埋設型の音聴器で聴き取るという補い合う手法により漏水範囲を狭め、特定することが出来ました。

◆使用した漏水調査機器
(1)屋内
・浅埋設型音聴器(音聴棒、路面用マイク部)

(2)屋外
・深埋設型路面調査用音聴器(音聴棒、路面用マイク部)
・トレーサーガス発生装置
・トレーサーガス検知器

◆漏水の特定に至った漏水調査工法
・トレーサーガス工法
・路面音聴調査工法

◆漏水の特定に掛かった時間
・40分(音聴調査30分、トレーサーガス工法10分)

◆工事場所
・千葉県市川市

  • 竣工日

    2025年3月10日

  • 場所

    千葉県市川市

  • 施工内容

    漏水調査および修理工事

前の施工事例

戸建て

千葉県富里市/【排水ポンプの交換】(浄化槽放流用)

次の施工事例

工場・プラント

千葉市花見川区/【井戸ポンプの調査と点検】イワヤポンプ・JQS-601

おすすめの施工事例