おしらせ「水道料金・電気料金が急に上がったら要注意!戸建て住宅の漏水調査と対策ガイド」

いつもよりも水道代が高くなっていませんか?

また検針員から指摘されたことはありませんか?


井戸水を使われている方でしたら、いつもよりも電気代が高くなっていませんか?

使っていないのにポンプが動いたり、止まったりを繰り返していませんか?


普段の水の使用量が増しているだけでしたら良いのですが、もしかしたら「蛇口」、「壁・天井・床の中の水道管」、「地面に埋まっている水道管」のどこかで水が漏れているかもしれません。

水漏れをそのままにしておくと、水道料金や電気代を多く払い続けるだけではなく、水漏れによる被害の拡大が懸念されます。


壁・床・天井の中で水が漏れていれば部屋の湿度が増すだけではなく、木材や壁紙が腐ったりふやけたりカビが発生したりします。

地面の中で水が漏れ続ければ、水の流れと共に基礎廻りの土砂が一緒に流れ、空洞化に繋がることもあります。


水漏れをそのままにしておいて、良いことはありません。気が付いたり、指摘を受けた際は、そのままにせず、専門業者を含めた調査をご検討ください。


この記事では、ご自身で簡単に行える漏水調査の仕方、確認場所などをお伝えします。

同時に、専門業者に依頼する際の見極め方をお伝えしたいと思います。




はじめに。

漏水調査とは(調査方法・調査機器・費用相場について)。


①調査方法

漏水調査とはどこで漏れているか分からない水漏れを探し、見つけることです。探し方と使用する機器は調査対象物により異なります。

中規模以下の敷地内で使用される調査方法では、水道管などに金属棒を押し当てて漏水音を聴き分け漏水箇所を探し出す音聴調査工法、路面から埋設管の漏水音を聴き取り漏水箇所を探し出す路面音聴調査工法、ガスを水道管内に注入し漏れ出すガスから漏水箇所を探し出すトレーサーガス調査工法が一般的です。公道などの広範囲になるとこれらの機器では対応出来ないことが多いため異なる工法を用いります。


②調査機器

漏水調査は現場状況の影響を大きく受けるため一つの調査機器で探し出せることはあまりありません。そのため、複数の調査機器を持ち合わせて調査段階毎に使用する機器を変更していくことが一般的です。それは使用する機器が万能機では無いため、調査対象物を含めた現場状況に合わせて機器を使い分けたり、併用したり、同時併用する必要があるからです。

そのため漏水調査では調査範囲の広さ水道管の種類や埋設深さ埋設土の種類や厚さ路面の種類(コンクリート・アスファルト舗装・砕石・土など)や厚さ水漏れの量などに考慮して使用する調査機器を選別する必要があります。


使用する機器はとても高額で、安くても1台100万円以上します。ちなみに弊社が中規模以下の敷地内で使用している機器は4台あり、その機器の総額は500万円を超えます。

公道の様に広範囲で漏水を調査する場合は別途専用の調査機器が必要になります。なぜなら、対象物に合った専用機器を使わないと漏水を特定することが出来ないからです。敷地が広いとこと、狭いところ、水道管の種類や大きさ、水道管が埋設されている場所や深さなどにより機器を使い分ける必要があります。


このように漏水調査は調査対象物毎に使用する機器を使い分ける必要があり、その一つ一つの機器が非常に高額で汎用性がありません。そのため、漏水調査費用は難易度も加わり高額になります。低価格を売りにしている業者は本当にその金額内で調査が完了しているのか疑問です。また、「漏水が特定出来ない場合は費用がかかりません」と宣伝している業者もいますが、調査費用とは違う名目で費用を請求しているのではないのかと疑ってしまいます。



③漏水調査費用の相場や目安

戸建て住宅用の分譲地1区画程の敷地の広さでの漏水調査を例にあげると、1箇所当たりの調査費用の相場は(修理費用は別途)、音聴棒調査を含めた「路面音聴調査は3万円~6万円」、「トレーサーガス調査は4万円~8万円」ほどです。これは水道管が埋設されている路面が土の場合のものです。


もし、水道管がコンクリートやアスファルト舗装下に埋設されている場合では調査や修理において、これらを穿孔(穴あけ)・切断・破壊するなどの別途作業が必要になります。復旧費や処分費を除き、通常難易度の場合「1箇所あたり3万円~5万円ほど」の費用が生じることが一般的です。これらの作業は破壊物の厚みと広さなどが大きく影響します。難易度が高まれば費用が高騰します。


漏水調査にはマニュアルが無いとか、同じ現場は無いとか言われるほど現地状況の影響を受けるため、漏水調査は調査現場毎に作業強度や難易度が異なります。そのため、調査時間、調査方法、調査費用はその都度変わります。それが一般的です。


中規模建物以下での漏水調査の仕方は簡単なところから始めて、徐々に深層に踏み込むことが基本です。探し始める際に行うことは住居者や専門業者に関係なく同じです。たいてい、この漏水調査で完結するか目星が付きます。そのため、ここではご自身で出来る漏水調査の方法とそのポイントをご紹介します。


ご自身の調査で分からない場合、目に付く所で漏水が無い場合は、専門業者の範疇ですので、ご相談やご依頼をご検討下さい。



◆自分で行う漏水調査について。

はじめに

これから紹介するポイントは当たり前のことかもしれませんが、漏水調査の初動段階では必ず行い、必要のことです。また、これはご自身で行って頂ける調査内容でもあります。たいていの場合、この調査で解決もしくは目星が付きます。

この調査を行い、目に付く所で漏水が無かった場合は専門業者が専門の機器を使って行う範疇ですので、依頼若しくは相談をご検討ください。



(1)漏水を確認する手順とポイント

ここでは漏水調査を行う際に注目すべき4点をお伝え致します。

先ずはココから始めて下さい。


手順の概要

1.水を多く使ったことが無いかを振り返る。

2.水道メーター器のパイロットが回転しているかを確認する。

3.地面が濡れていないかを確認する。

4.壁や基礎が濡れていないかを確認する。

5.屋内・屋外にある住宅設備で水漏れがないかを確認する。



1.普段の生活の中でいつもよりも水を多く使ったことが無いかを振り返ってみる。

・よくある事例 洗車、洗濯、庭の水まき、料理や洗い物、ご親類が大勢で集まったなど、水を多く使うことはありませんでしたか?


・確認すること 過去の生活を振り返ると共に、水道料金の明細を使って過去の料金と比較して下さい。井戸水をご使用の方は、電気料金の明細を使って過去の料金と比較したり、井戸ポンプが頻繁に作動していないかを確認して下さい。



2.水を使っていない状態で水道メーター器のパイロットが回っているかを確認する。

・結果 水道メーターのパイロットが廻っているかを確認し、少しでも廻っていれば、水が流れています。


・確認ポイント

パイロットが廻っている場合は、回転速度を確認してください。

①勢い良くクルクル回転している場合

→蛇口の締め忘れによる可能性が高いです。蛇口の締め忘れはありませんか?


②廻っているのは分かるが回転速度が遅い場合

③良く見ないと分からない位の速さで回転している場合

→専門機器を複数使用しないと分からいレベルの漏水量です。

目に付く所で水漏れが無かった場合は、専門業者が専門の機器を使って行う範疇です。調査依頼をご検討ください。


・補足:「良く見ないと分からない位の速さで回転している」とは、

「蛇口から糸を引くような少量の水が出る位の水漏れ」や「蛇口からポタポタと水が出る位の水漏れ」のことです。およそ毎分300ml未満の水量です。



◆「良く見ないと分からない位の速さ」や「廻っているのが分る位の速さ」の時によくある水漏れや止水不良。

①タンク式トイレの場合

「一体型トイレ」や「ロータンク式トイレ」のタンクの中で水がちょろちょろと流れ落ちる音はしませんか?また便器の中で少量の水が流れていませんか?

実際に水を流し、水の止まり具合を確認して下さい。


②浴室シャワー水栓を使用している場合

浴室のシャワー付き湯水混合水栓や浴槽水栓において、シャワーヘッドや吐水口から水垂れはありませんか?

時間を置いて浴室の床が濡れていた場合、止水不良が起きているかもしれません。


③一時止水機能付きのシャワーヘッドを使用している場合

常に一時止水ボタンを押していませんか?

たいていのシャワーヘッドの場合、一時的に止水することが目的となっています。常時止水することで止水機能が故障し、水垂れに繋がることがりあます。大元の水栓で止水を行い、シャワーヘッドに常時圧力が掛らない様に残圧を抜くことが大切です。


④2ハンドル式の混合水栓を使用している場合

湯水のハンドル廻りで水が滲み出ていませんか?

実際に湯水を出したり、止めたりを繰り返して、ハンドルや水栓本体廻りで水漏れがないかを確認して下さい。



・確認時の注意点

水漏れを目視で確認するだけでは不十分です。実際に水を出したり、止めたりすることを繰り返し、水漏れがないことを確認することが大切です。

また、蛇口本体やハンドル廻りなど手を触れて確認が出来る場合は、指先などに水が付着しないかを確認したり、ティッシュペーパーを巻き付けて確認することも有効です。



3.地面で濡れている所がないかを確認する。

・確認ポイント 「家屋の周囲を中心に地面が濡れていたり、ぬかるんでいる所がないかを確認する」


・観るポイント1

水道メーターもしくは井戸ポンプから家屋に向かって、水道管が埋設されているだろう地面を確認して下さい。コンクリート面の場合は、亀裂部や基礎との接触部から水が滲み出ることがありますので、注視してください。


・観るポイント2

埋設配管は基本的に家屋の周囲に埋められ、各水廻りに向かって分岐される様に配管されています。台所、浴室、洗面台などの水廻り付近を中心に家屋の周囲を重点的に確認して下さい。


・観るポイント3

家屋廻りの水漏れで一番多いのは給湯器の周辺です。機器に繋がる配管から水の滲みが無いことも同時に確認して下さい。


4.屋内や屋外の壁が濡れていないかを確認する。

・確認ポイント 「台所、洗面台、トイレなどの水廻りを中心に内外壁に手を当てたり、耳を当てたりしながら、水音やその振動が無いかを確認する。」


・観るポイント1

もし壁の中に設けられた水道管から水が漏れていた場合、基礎を伝って地面に水が垂れ落ち、濡れている可能性があります。そのため、壁だけではなく、基礎や地面に水が垂れ落ちた跡がないかを確認して下さい。


・観るポイント2

壁の中からの水漏れ音は、マイナスドライバーなどの金属棒を壁に押し当てることで簡易的に確認することも出来ます。



5.屋内・屋外にある住宅設備を個別に確認する

下記の「(2)自分で行う漏水調査方法とその場所」をご参照下さい。




(2)自分で行う漏水調査方法とその場所

ここでは、建物内外にある住宅設備を中心に個別で調査方法をお伝えします。


調査場所

1.トイレ

2.浴室

3.洗面台

4.洗濯機水栓

5.台所

6.屋外水栓



1.トイレの調査方法

トイレはたいて、便器、タンク、洗浄便座、給水管、洗浄便座用給水ホースなどから構成されています。他の場所に比べて確認する箇所が多いのが特徴です。また、家屋の漏水といえば先ずはトイレを確認するくらい水漏れの可能性が高い場所ですので、トイレの種類ごとにお伝えします。



①ロータンク式トイレの場合

ロータンク式トイレとは

水を貯めるタンクを便器の上に置くように設け、水が流れ落ちる水圧と水量を使って汚物や紙を流す一般的なトイレです。一定量の水を一度に流すため、安定して汚物や紙を流すことが出来ることが最大のメリットです。

このトイレで確認する箇所は、「ロータンクの内部」「便器の内部」、タンクと洗浄便座を繋げる「給水管やトイレ用の止水栓」3点です。


点検するところはココ!

(ア)ロータンクの点検

水が貯まっているタンク内にあるボールタップという給水機具が止水不良を起こすと、ポタポタと水が流れ続けるため水道料金に影響が出ます。少量でも積み重なると高額になります。


確認の仕方

水を流したあと中々水音が止まらなかったり、時間を開けて確認しても水音がしている場合は、ボールタップ器具本体もしくは止水パッキンが劣化している可能性が高いです。

蓋を開けて止まり具合やタンク内の水がオーバーフローしていないかを目視で確認することも有効です。


対策

・たいていの場合パーツ交換が可能ですので、設備業者などの修理業者に修理依頼をすることをお勧め致します。

・近年、パーツ部品が手軽に揃えることが可能となりましたので、ご自身で行っている方も多くいます。


その他

この器具は消耗品ですので使用年数が8年を超えているようであれば、不具合が無くてもパーツ交換をお勧めしています。交換しても損はありません。



(イ)便器の点検

ロータンク式トイレの場合、ロータンクに貯まった水がトイレに流れ出ることがあります。

これは、大半が玉形や板形をしたゴム製の止水弁が劣化して止水不良を起こすことが原因です。

便器内に水が流れ続けるということはロータンクへの給水が続くということです。給水が続けば水道料金に影響が出ます。


確認の仕方

・先ずは、ペンライトなどを使い、便器の中を照らして水の流れが無いかを確認して下さい。

・次に、実際に水を流して水の止まり具合を確認して下さい。水が止まらなかったり、水の止まりが悪かったりした場合は、ボールタップ器具同様にパーツ交換をお勧め致します。


対策

・たいていの場合パーツ交換が可能ですので、設備業者などの修理業者に修理依頼をすることをお勧め致します。

・近年、パーツ部品が手軽に揃えることが可能となりましたので、ご自身で行っている方も多くいます。


その他

このパーツは消耗品ですので使用年数が8年を超えているようであれば、不具合が無くてもパーツ交換をお勧めしています。交換して損はありません。



(ウ)給水管や止水栓の点検

トイレ用止水栓には、ロータンクに繋がる給水管や温水洗浄便座に繋がる給水ホースが接続されています。また、トイレ用の止水栓は、壁から飛び出る様に取り付けてあったり、床から立ち上がる様に取り付けてあります。


確認する方法

・止水栓、給水管、給水ホースから水が漏れていないか、垂れ落ちていないかを確認すると共に、床に水が落ちて溜まっていないかを確認して下さい。

・目視で水漏れを確認できない場合であっても、触手して水が指先などの手に付着しないかを確認してください。また、ティッシュペーパーなどの水が濡れたことが分り易い物を使って継目や本体を拭いてみることも有効です。

※近年、水が付着すると色が変化するペーパー類が販売されています。


対策

・止水栓や給水管はたいていネジ接続か差し込み接続によって接続されていますので、日頃のお掃除において、掃除器具や手が触れることが続き緩まることがあります。水漏れを意識したお手入れや普段使いを心掛けることが大切です。


・もし水が漏れている場合は、ゴムパッキンなどのシール材の劣化が大半ですので、ご自身もしくは専門業者にて修理対応をして頂くことをお勧め致します。



(エ)タンクレストイレの点検(水道直結式トイレ)

タンクレストイレとは

ロータンク式とは異なり、電子部品の塊りの様なトイレです。ロータンク式トイレはタンク内の水が流れ落ちる際の力を使って汚物を流すのに対し、タンクレストイレは専用の加圧ポンプなどの洗浄器具を使って汚物を流します。このトイレの確認点は2つです。


確認する方法

・トイレ用の止水栓からタンクレストイレを繋ぐ給水管(給水ホース)の間で水漏れがないかを確認する。

・実際に水を何回も流し、機器内部からの水が便器を伝って床に流れ落ちてこないかを確認する。


対策

・たいてい、トイレ用の止水栓や給水ホースは便器後方の床に近いところに設けられています。日頃のお掃除の際に、掃除用具などを押し当てたり、引っ掛けたりすることで接続部が緩み、水漏れに繋がることもあります。その様な事が無いようなお手入れや日常使いを心掛けることが大切です。


・機器内部からの水漏れは、お使いのメーカーにご連絡し、修理を依頼して下さい。

タンクレストイレを含めた温水洗浄便座は家電製品ですので、メーカー以外修理を行っていません。



2.浴室の調査方法

浴室において漏水調査を行う場合は、シャワー付きの湯水混合水栓、浴槽水栓などの吐水部を中心に確認してください。その後、蛇口が設置されている壁面やカウンターの下、吐水口を目視や触手することで水が漏れていないかを確認してください。

水の付着が確認できた場合は乾いたタオルなどで水を拭き取った後に改めて水漏れが無いかを確認するとより確実です。

ここでは、水漏れが生じやすい箇所を中心にお伝え致します。


①カウンター水栓

カウンター水栓とは

水栓本体と配管が壁に取り付けてある露出型の湯水混合水栓とはことなり、湯水の配管がカウンター内に納まるように設けられ、目視確認ができません。また、カウンター配管の端部にはシャーホースが接続されていることが大半です。


注意点

使用年数を重ねることで、カウンター内にある配管同士の継目やシャーホースとの接続部から水が漏れ出すことがありますので、注意が必要です。


確認する方法

①カウンター内の配管の継目から水が漏れ出した場合、カウンター下の壁を伝って床に流れ落ちます。カウンター下の壁面に流れ落ちた跡がないか、床面に水が溜まっていないか確認をして下さい。

②日常使いにより、シャワーホースの接続部が緩んだり、パッキンが劣化することで水が滲み出ることが多々ありますので、確認をして下さい。


対策

・水漏れに気が付くためには、浴室内の床や壁に掛かった水を拭き取り、乾いた状態にすると水漏れの発見が早くなります。

・浴室用洗剤の種類によっては、金属製配管の腐食に繋がる品物があります。薄めずに原液のまま使用したり、洗浄力の強い洗剤を掛けっぱなしにする様なお手入れには注意が必要です。



②シャワー付き湯水混合水栓/一時止水機能付きのシャワーヘッド

浴室用のシャワー付き湯水混合水栓は、使用年数による劣化が表れやすい水栓です。また、使用要因による止水不良がおこりやすくもあります。

そのため、使用時の注意点を含め、漏水調査時の確認ポイントをお伝え致します。


(ア)シャワー付き湯水混合水栓

たいていの場合、「温度調整ハンドル」と「吐水口とシャーの切り替えハンドル」が備わっているて、シャワーホースを取り付けることが出来る取付口がある物が一般的です。


注意点

・水を出したり、止めたりする度に操作する「吐水口とシャワーの切り替えハンドル」は、使用年数に比例して消耗します。止めたつもりでも止水されていないことはよくあります。

・シャワーホースの接続部は、長年使用することで緩みが生じ、水漏れに繋がります。

・日頃、シャワーを使い終わったあとはシャワーヘッドを上下に振りながら残水を抜くことで、残水によるポタ漏れを防ぎます。また漏水と勘違せずに済みます。


確認する方法

・「吐水口とシャワーの切り替えハンドル」で止水不良が生じると、吐水口もしくはシャワーヘッドから水が漏れ出しますので、吐水口の下、シャワーヘッドの下で水が溜まっていないかを確認して下さい。

・シャワーホースを水栓本体から外して水が漏れていなかを確認することで、「吐水口とシャワーの切り替えハンドル」が止水不良をおこしているかを確認することが出来ます。

・シャワーホースの継目が緩んでいた場合、シャー使用時に水が漏れ出します。仮にシャワーから水を出し、ホースを左右に揺らしながら水漏れが無いかを確認して下さい。



(イ)一時止水機能付きのシャワーヘッド

近年普及している浴室用シャワーには、シャワー使用時に一時的に水の出を止めることが出来るボタンが付いているシャワーヘッドがあります。たいてい、止水機能は一時的な止水が目的になっています。


注意点

・常に一時止水機能を使用していないか思い起こしてください。

・たいていのシャワーヘッドの場合、一時的に止水することが目的となっています。長い時間止水することで止水機能が故障し、止水不良による水垂れが生じることがあります。


確認する方法

・シャワーヘッドから水が垂れ落ちていないかを確認する。

・浴室の床面などに垂れ落ちた水が無いかを確認する。

・大元の水栓が開栓された状態で、一時止水機能がONになっていないかを確認する。

・シャワーヘッドから水を出した状態で大元の水栓を開閉操作し、水が漏れ出してこないかを確認する


対策

常時止水することで止水機能が故障し、水垂れに繋がることがりあます。大元の水栓で止水を行い、シャワーヘッドに常時圧力が掛らない様に残圧を抜くことが大切です。



3.洗面台の調査方法

近年の洗面化粧台には洗髪用のシャワーホースが内蔵されている機種が増え、普及しています。

その結果、シャワーホースが内蔵される前と比べて水漏れが起こりやすくなっています。

ここでは、洗面化粧台において漏水調査を行う際に注視して頂きたい箇所を中心にお伝えしたいと思います。



注意点

・洗髪用シャワーホースは使用年数に比例して固くなったり、亀裂が生じたりします。使用して8年~10年ほど経過するとシャワーホース自体やシャーホースが接続されている継手部品から水が漏れ出すことが多いため、定期的に収納スペースでの水漏れ確認を行うことが大切です。


・洗髪用シャワーホースを引き出さない期間が長いと垂れ下がった形状のまま固くなり、引き出しにくくなります。またホース自体の固着に繋がり、亀裂が生じやすくなります。定期定期に引き出したり、収納したりすることが大切です。


・定期的に点検を行うためには、収納スペースにゆとりを持つことが重要です。ストックした洗剤などを置きがちですが、適度な量を保つことが大切です。



確認する方法

水栓廻り

・先ずは、湯水を出す操作レバー付近、水栓本体、吐水口において水が漏れていないか、水漏れ跡が無いかを確認して下さい。目視だけではなく触手して確認することを大切です。


・次は、実際に湯水を出して水漏れが無いかを確認して下さい。湯水の量を切り替えたり、湯と水を切り替えたりするなど繰り返し操作を行い、水漏れが無いかを確認して下さい。


・シャワーホースが内蔵されている場合はシャワーホースを引き出した状態で湯水を出して、ホースの本体や接続部からの水漏れが無いかを確認してください。


収納スペース

・収納庫は給水管、給湯管、排水管、シャワーホースなどの設備機器とスペースが共有されています。先ずは全体を見渡し、水漏れが無いかを確認して下さい。


・次は、「シャワーホース→給水管→給湯管」の順に目視と触手による水漏れ確認を行ってください。シャワーホースからの水漏れは水を実際に通さないと分かりませんので、水を出しながら確認をする必要があります。


・シャワーホースから水が漏れたり、シャーホース収納部に湯水が入り込むと、専用の水受けに水が溜まります。溜まっていた場合は水漏れの可能性が高いですので注意が必要です。



4.洗濯機水栓の調査方法

近年、洗濯機で使われる水栓には専用水栓が多く選ばれています。そのため、従来の水栓に比べてホースが抜け落ちて水が漏れ出したり、接続部から水が滲み出ることが減りました。

従来の水栓では、蛇口の先端にプラスねじを使いホース接続部品を取り付ける必要があり、取付方によっては緩みや抜け落ちて水が漏れることが多々ありました。

ここでは、洗濯機水栓において漏水調査を行う際に注視して頂きたい点日常使いの注意点を含めてお伝えしたいと思います。



注意点

・洗濯機水栓には洗濯機の振動が伝わりやすいため接続部が緩んだり、負荷が掛かり水漏れが生じることが多々あります。取り付けたままにするのは危険ですので、定期的に確認することが大切です。


・洗濯機用水栓を開けたままにすることは非常に危険ですので、その都度開け閉めを行うことが重要です。


・専用水栓ではなくても給水ホースが抜け落ちたり、緩みにくい離脱防止機能のあるパーツが出回っています。蛇口の先端部を交換するだけの簡単な取付方法です。シャーホースに付属されている接続部品をお使いでしたら交換をお勧め致します。



確認する方法

・洗濯機用水栓から洗濯機までの間で水が漏れたり、漏れた跡が無いかを目視と触手の確認を行って下さい。具体的には、洗濯機用の水栓、給水ホース、接続部品です。


・洗濯機用水栓を開けたり、締めたりの操作を繰り返し、操作部周辺から水が滲み出ていないかを確認して下さい。


・洗濯機用水栓を開栓して水を流し、給水ホースや接続部品からの水漏れが無いかを確認して下さい。


・点検後に水漏れが生じないかを実際に洗濯機を動かし、最終確認を行って下さい。




5.台所の調査方法

近年のキッチン水栓では洗面化粧台同様にシャーホースの内臓が主流となっています。従来品と比べて湯水が通るパーツや水路が増え、複雑化したことで水漏れや故障のリスクが高まっています。ここでは、キッチン水栓において水が漏れやすい箇所を中心に日常使いの注意点を含めてお伝えしたいと思います。


注意点

・シャワーホースは使用年数に比例して固くなったり、亀裂が生じたりします。使用して8年~10年ほど経過するとシャワーホース自体やシャーホースが接続されている継手部品から水が漏れ出すことが多いため、定期的にシンク下での水漏れ確認を行うことが大切です。


・シャワーホースを引き出さない期間が長いと垂れ下がった形状のまま固くなり、引き出しにくくなります。またホース自体の固着に繋がり、亀裂が生じやすくなります。定期的に引き出したり、収納したりすることが大切です。


・定期的に点検を行うためには、シンク下の収納スペースや引き出しにゆとりを持つことが重要です。フライパンなどの調理器具を数多く置きがちですが、適度な量を保つことが大切です。



確認する方法

水栓廻り

・先ずは、湯水を出す操作レバー付近、水栓本体、吐水口において水が漏れていないか、水漏れ跡が無いかを確認して下さい。目視だけではなく触手して確認することを大切です。


・次は、実際に湯水を出して水漏れが無いかを確認して下さい。湯水の量を切り替えたり、湯と水を切り替えたりするなど繰り返し操作を行い、水漏れが無いかを確認して下さい。


・シャワーホースが内蔵されている場合はシャワーホースを引き出した状態で湯水を出して、ホース自体や接続部からの水漏れが無いかを確認してください。


収納スペース

・シンク下には給水管、給湯管、排水管、シャワーホースなどの設備機器が設けられています。先ずは全体を見渡し、水漏れが無いかを確認して下さい。

※収納物が入ったまま引き出しを取り外すのは危険ですので、重たい物は取り除いてください。


・次は、「シャワーホース→給水管→給湯管」の順に目視と触手による水漏れ確認を行ってください。シャワーホースからの水漏れは水を実際に通さないと分かりませんので、水を出しながら確認を行ってください。


・シンク上に置かれる様に取り付けてあるキッチン水栓の場合、シンク下に入り込むことでシンクの裏側を覗き見ることでます。照明器具を使い、水栓本体から漏れた水が垂れ落ちていないかを確認してください。



6.屋外水栓の調査方法

屋外には流し台を備えた水栓柱の他、庭、車庫の中、建物の外壁など手軽に水を使用する為に複数の水栓を設けてある方が多いのではないでしょうか。多くの水栓がある分、水のトラブルに繋がることも多々あります。

屋外にあるために雨風雪にさらされ、屋内にある水栓に比べて劣化や部品の消耗が早いので注意が必要です。ここでは、屋外に設けられた水栓や配管からの水漏れを調査する方法に日常使いの注意点を含めお伝えしたいと思います。


確認する方法

・これまでお伝えした各種水栓での調査方法と同様に、止水状態で水漏れが無いかを目視と触手で確認をして下さい。


・次は、実際に水を出して水漏れが無いかを確認して下さい。その際には、レバーやハンドルなどを繰り返し操作して、ハンドルや本体廻りからの水漏れが無いかを確認してください。


・水栓本体の接続部から水が漏れ出すこともありますので、壁面に水漏れ跡が無いかを確認することも大切です。


・露出している水道管がある場合は継目や水道管本体だけではなく、水道管付近の地面が濡れていないか、水が漏れた跡が無いかを確認することが大切です。


・壁の中からの水漏れの場合は、被害が拡大すると修繕費用の高騰に繋がりますので、専門業者による点検もしくは修理を依頼することをお勧め致します。



注意点

・近年の冬期は急激な温度変化が生じますので、今までは大丈夫という経験値が通用しないケースが多くあります。蛇口本体やその周辺の防寒対策が重要になっています。


・防寒対策は、蛇口本体をタオルで巻き付けてあと紙袋の上にビニール袋を被せるだけでも効果はあります。専用防寒装置を用意出来ない場合は試してみてください。




◆まとめ

水道水をお使いの方は水道料金が、井戸水をお使い方は電気料金が、いつもより高いと感じた場合には「トイレ・浴室・洗面台・キッチンなど」や「埋設されている水道管」から水が漏れている可能性があります。

漏水が気になったり、疑われる場合は、漏水量が増える前に対応することが重要です。なぜなら、時間が経過すると漏れ出す水の量が増え、被害の拡大に繋がりやすいからです。

また、漏水の量は「毎分400ml未満」の極少量である場合が大半です。これは高性能な路面音聴機器を用いても聴き取ることは困難なレベルです。トレーサーガス調査でも同様に、埋設深さや土質によっては範囲を狭めることは出来てもピンポイントに近いところまで狭めることは難しいです。しかし、これらの機器を同時併用することで単独で使用したときよりも範囲を狭めることができます。



◆当社の漏水調査の方法

当社の漏水調査は、トレーサーガス調査と路面音聴調査を同時併用することを基本としています。それは、たいていの漏水調査は毎分400ml未満の超極少量のため、漏れ出す音を高性能な音聴器であっても聴き取れないことが多いからです。しかし、漏れ出すトレーサーガス音は聴き取ることが出来ます。


トレーサーガスを管内に注入して漏水範囲を狭め、漏れ出すガス音を高性能な路面音聴調器で聴き取ることで漏水範囲をさらに狭め、単独使用では分からない水漏れを特定しています。


漏水調査がご自身で特定できない場合や漏水調査を依頼したい場合には、お気軽にご相談ください。



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