疑問を解決!深井戸ジェットポンプの【ガラガラ音】【キュー音】【交換時期】


◆この記事で伝えたいこと。

この記事ではジェットポンプの「異音(大きなガラガラ音)の原因」について、ポンプの内部部品をご紹介しながらお伝え致します。



◆記事作成の経緯

当ジェットポンプの使用者からポンプが動く時と止まる時に大きな音が出る様になり、

「ポンプが壊れてしまうのではないか?」、「ポンプを交換しないといけないのか?」などのお問い合わせを多く頂きます。

そのため、水漏れしているジェットポンプ(地上部ユニット)をオーバーホールする作業を通じて、内部部品をご紹介しながら、お問い合わせにお答えしたいと思います。



◆オーバーホールする井戸ポンプについて。

①ポンプの仕様

・ポンプの種類:深井戸用ジェットポンプ

・メーカー:イワヤポンプ(岩谷)

・機種:JPS-300F-50

・出力:300W

・電源:単相100V


②ポンプの現状

・ポンプが止まるときに「キュー」という音がする

・ポンプが動くとモーターの回転を伝える回転軸の周辺から水が漏れ出してくる。

・水漏れは羽根車という部品の中心部に設けてあるU字形のパッキン部から発生している。



◆ジェットポンプの音について。

はじめに

当ポンプは、羽根車という部品が水車の様に回転することで井戸から水を汲み上げられます。この羽根車は鋳鉄製の2つの外装部品に挟み込まれる様に設けてあります。


また羽根車の中心に設けられた穴には、モーターの回転を伝える回転軸が差し込まれ、モーターと羽根車が連動する仕組みになっています。



①停止するときに出る「キュー」音について。

8年~10年程使用すると「キュー」という音を出しながらポンプが停止する現象が出てきます。この現象は、ポンプの劣化具合の初期にあたり、原因はモーターの回転を羽根車に伝える各種部品が劣化したためです。


・代表的な原因は、

①モーターの回転を伝えるベアリングという部品の潤滑性能が低下した場合。

②モーターの回転を伝える回転軸に変形が生じた場合

③メカニカルシールやゴムパッキンといったシール材が劣化した場合。


・発生する使用年数は、

8年~10年



②動いてるとき、停止するときに出る、大きなガラガラ音について。

使用年数が10年を超えてくると、ポンプの動き始め、動いている間、停止するときにガラガラとした音がしたり、時折混ざってきます。

この音はポンプの劣化が中盤であること、交換の時期が近付いていることの合図です。


代表的な原因は、

①モーター回転軸の変形

使用を続けることでモーターの回転を羽根車に伝える回転軸に変形が生じて、羽根車の回転を均一に保てなくなることで、外装部との接触面から大きな音を出します。


②羽根車の外装部の内部腐食

羽根車部を覆う外装部の内部に付着した錆が原因により、羽根車との接触面から大きな音を出します。この音は症状の進行と共に大きくなり、最終的には乾いた大きなガラガラ音になります。たいていこの途中で「モーターは動くが羽根車が動かない」状態となり、水が汲み上がらなくなります。


③モーター周辺部品の劣化

モーターの回転を伝えるベアリング部の潤滑性能が低下することで、回転時に大きな音を出します。


・発生する使用年数は、

たいてい10年を超えてくると出始めます。

※詳細は、下記の「ポンプの交換目安について」をご参照ください




◆ジェットポンプの交換目安について。

・ポンプの音と使用年数から4段階で判断出来ます。

・交換目安は、使用年数よりもポンプの音に注意が必要です。


①ポンプ音の1段階目(発生年数の目安:使用年数8年~10年ほど)

動き始めたとき、動いているとき、停止したときの音が大きくなり、消耗や劣化を確認出来る様になります。劣化状況は序盤です。


※メーカーの対応年数の8年は超えていますが、即交換の時期ではありませんが、経過観察が必要です。

※近所迷惑と感じる様な大きな音の場合は、使用年数が10年未満であっても交換をお勧め致します。


②ポンプ音の2段階目(発生年数の目安:使用年数10年~12年)

ポンプが停止したときに「キュー」という音がし始めます。劣化状況は中盤のため、交換時期が近づいていると判断してください。


※時折、ガラガラ音が混ざっていた場合は経過観察が必要で、劣化状況が中盤から終盤に差し掛かっている状況です。


③3段階目(発生年数の目安:使用年数12年超)

2段階目に加え、ポンプが動き始めたとき、動いているとき、停止したときの音が大きくなり始めます。この場合、劣化状況は中盤~終盤のため、交換時期が近いと判断して下さい。音の大きさによっては、動いている間に交換をお勧めしています。


※ガラガラ音が出ている場合は、劣化状況が終盤であるため、動いている間に交換をお勧め致します。


④4段階目(発生年数の目安:使用年数12年~15年)

3段階目に加え、ポンプが動き始めたとき、動いているとき、停止したときにガラガラ音がしたら劣化状況が終盤の合図です。動いている間に交換して下さい。最終的には羽根車が回転しなくなり、水が汲み上がらなくなります。



↓分解前(正面)



↓分解前(側面)



↓分解後(全体)



↓ポンプの外装部。この中に羽根車が収納され、水が貯水されます。



↓ポンプの外装部(中央上)と羽根車の外装部(中央下)羽根車(右下)

※羽根車は、羽根車の外装部(左下)とポンプの外装部(中央上)に挟み込まれる様に設けられます。

※羽根車やポンプの外装部は鋳鉄製のため、錆が付着します。

※鉄分の強い水質では、付着した錆がこぶの様に大きくなり、羽根車と接触することがあります。

※錆と羽根車が接触することで、回転時に大きな音を出します。最終的には羽根車自体が回転出来なくなります。

※錆以外の原因では、モーター回転軸に設けられているベアリング部品の不具合により、「回転時」、「回転中」、「回転中」に大きな音を出します。



◆問い合わせへの回答

ポンプから出る通常時(購入当初)とは異なる大きな音は、ポンプの故障や破損に繋がります。井戸ポンプはモーターを使った回転物のため、回転のし始め、回転中、回転の終わりに音がするのはよくないことです。

その音の大きさや種類によって「直ぐには壊れない」、「直ぐに壊れてしまう」を判断出来ます。この通常時とは異なる音を見過ごさずに使用し、壊れる前に交換して頂けたらと思います。不明点がありましたらお問い合わせ下さい。

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