漏水調査機器の紹介-本調査編③-

ここでは漏水調査で使用している機器を紹介いたします。

今回は、トレーサーガスを検知する機器を紹介いたします。

トレーサーガス工法は、トレーサーガス発生装置とトレーサーガス探索機の2つを使って行う漏水調査工法です。



トレーサーガス探索機とは。

品名:水素式ガス探知機 HUNTER H2

メーカー名:グッドマン製


トレーサーガス探索機はトレーサーガスを検知する専用の調査機器であり、漏水調査において非常に効果的なツールの一つです。トレーサーガス発生装置と組み合わせて使用され、管内に注入されたトレーサーガス(水素ガス)が漏れ出す箇所を検知するために設計されています。


↑画像:水素式ガス探知機 HUNTER H2(グッドマン製)



【各部位の紹介】

・左 : 「ディスプレイ画面部」

ガス検知濃度を数値と音で表します。


・中 : 「トレーサーガス検知部」

取っ手のロッド部の先端に取り付けた検知部で水素ガスを検知します。ガス検知能力が高いため、ガス検知時間が数秒と短い。


・右 : 「カーペッドプローブ」

トレーサーガス検知部と組み合わせることで、ガス検知部の手押し操作が可能となり、広域探査が容易となります。



【特徴】

1)高いガス検知能力を持つため、低いガス濃度に素早く検知することが出来ます。

2)ガスを検出する時間と再検知するまでに必要な復帰時間が数秒と短いため作業効率が高い機器です。

3)管種を問わず対応が可能です。



【主な調査対象物】

・管種を問わず対応が可能。

1)地中に埋設されている水道管や給湯管など全般に対応可能。

2)塩ビ管、鋼管などの全ての管種に対応可能。



【漏水調査方法(機器の使い方)】

水道管が埋設されている地表面ををゆっくりと歩きながらガス検知部を地表面に押し当て、地中から浮上してくる水素ガスが無いかを探す。

ガス検知は、ディスプレイ画面に表示される検知濃度値と検知音から漏水の判別を行います。

写真: 調査状況



写真: ガス検知時のディスプレイ画面


※上記ディスプレイ画面は、高濃度のガスを検知した場合の写真になっています。

※ディスプレイ画面では検知したガスの濃度が数値で表示されます。

※検知したガスが高濃度の場合は、ディスプレイ画面上部にあるランプが赤色に点灯し、アラーム音が鳴り出します。



【まとめ】

漏水調査の依頼を頂く多くの現場では、漏水量が毎分200ml未満の超極少量です。この水量では高性能な音聴器を使用してもほとんどの場合、漏水音を聴き取ることができません。この装置を使うとその様な現場であっても漏水の箇所や範囲を短時間で特定することが出来ます。本当に高性能な機器と思います。


万が一、「トレーサーガスが浮上しにくい現場であった場合」や「地面の掘削が容易に出来ないコンクリートやアスファルト舗装面の場合」では、トレーサーガスの漏れる音を高性能な路面調査用音聴器を使って聴き取り、漏水の箇所や範囲を特定しています。トレーサーガスの漏れ出す音は水よりも大きいため、精度の高い路面調査用音聴器を使用すると聴き取ることが出来ます。


一つの機器のみで漏水を特定することは大変難しいですが、異なる機器を組み合わせることで互いを補う使い方が可能となり、高い漏水箇所の特定に至っています。


弊社では、トレーサーガス調査と路面音聴調査を同時に使用することを基本とした漏水調査とその修理を承っております。


・「漏水に気が付いたけれど、どうしたら良いか分からない」

・「どこで漏れているか分からない水漏れを探したい」

・「漏水調査をどこに頼んだら良いか分からない」


など、漏水に関するご質問や調査依頼などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。



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