漏水調査機器の紹介-本調査編②-

ここでは漏水調査で使用している機器を紹介いたします。

今回はトレーサーガス工法で使っているトレーサーガス発生装置をご紹介致します。

通常、トレーサーガス工法は本調査で使用しています。



トレーサーガス発生装置とは。

・品名:トレーサーガス発生装置 HT-60

・メーカー名:グッドマン製


トレーサーガス発生装置はトレーサーガスを作って送り出す装置であり、漏水箇所の検出に非常に有効なツールの一つです。管内に特定のガスを注入し、そのガスが漏れ出す地点を検出することで、漏水位置を特定します。ガスの検出には専用のトレーサーガス検知器を使用します。


当装置では、使用燃料の純水を電気分解することで「窒素95%」・「水素5%」の安全で毒性の無い非可燃性ガスをトレーサーガスとして造成します。トレーサーガスは、ISO10156で定められた安心・安全なガスです。

↑画像:トレーサーガス発生装置 HT-60(グッドマン製)



【特徴】

1)純水を電気分解することでトレーサーガスを現地生成することが出来ます。

2)100V電源と純水1リットルから、ISO10156で定められた安心・安全なトレーサーガスを連続8時間現地生成が可能な高燃費の機器です。

3)従来のガスボンベ式と比べ、燃料切れによる調査の中断が生じません。



【主な調査対象物】

・管種を問わず対応が可能。

1)地中に埋設されている水道管や給湯管など全般に対応可能。

2)塩ビ管、鋼管などの全ての管種に対応可能。



【使い方】

当装置を水道管に繋ぎ、管内にトレーサーガスを注入し、満たしていきます。

満たしきれたあとは、漏水箇所から漏れ出すトレーサーガスを専用の検知器を使って検知することで漏水箇所を特定します。



【まとめ】

漏水調査の依頼を頂く多くの現場では、漏水量が毎分200ml未満の超極少量です。この水量では高性能な音聴器を使用してもほとんどの場合、漏水音を聴き取ることができません。この装置を使うとその様な現場であっても漏水の箇所や範囲を短時間で特定することが出来ます。本当に高性能な機器と思います。


万が一、「トレーサーガスが浮上しにくい現場であった場合」や「地面の掘削が容易に出来ないコンクリートやアスファルト舗装面の場合」では、トレーサーガスの漏れる音を高性能な路面調査用音聴器を使って聴き取り、漏水の箇所や範囲を特定しています。トレーサーガスの漏れ出す音は水よりも大きいため、精度の高い路面調査用音聴器を使用すると聴き取ることが出来ます。


一つの機器のみで漏水を特定することは大変難しいですが、異なる機器を組み合わせることで互いを補う使い方が可能となり、高い漏水箇所の特定に至っています。


弊社では、トレーサーガス調査と路面音聴調査を同時に使用することを基本とした漏水調査とその修理を承っております。

・「漏水に気が付いたけれど、どうしたら良いか分からない」

・「どこで漏れているか分からない水漏れを探したい」

・「漏水調査をどこに頼んだら良いか分からない」

など漏水に関するご質問や調査依頼などがありましたら、お気軽にお問い合わせください。



◆据え付け状況の紹介

↓トレーサーガス発生装置の据え付け状況

※この現場では、トレーサーガスを注入する外水栓付近に据え付けました。



↓トレーサーガスの注入状況

※外水栓柱にある蛇口を介して水道管内にトレーサーガスを注入しました。

※注入圧力は、開始時は「およそ0.14MPa」で注入し、「充満後」は0.1MPaに減圧。


↓調査後に行うエアー抜き状況

※漏水調査終了後には、通水しながら末端水栓を使ってガスと管内から剥がれた水垢を吐き出します。

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