千葉県八街市|小規模配送所|トレーサーガスで特定!井戸ポンプが止まらない原因は舗装下の漏水だった
🟩 千葉県八街市|電気メーターの異常回転から判明した井戸配管の微細漏水|深井戸水中ポンプの主要部品交換とトレーサーガス調査で原因を特定
当記事は、千葉県八街市の小規模配送所で、電気料金の急増をきっかけにご相談をいただき、点検修理に伺ったところ、漏水調査へと進展した施工事例です。現地では、誰も水を使用していないにもかかわらず、電気メーターが回転し続けており、その際に井戸ポンプが勝手に動き出して止まらないという症状が確認されました。
点検の結果、圧力タンクのゴム膜破損と圧力スイッチの接点焼損を確認し、両部品を交換。しかし、修理後の圧力測定で管内圧力の低下が続いていたことから、地下配管での漏水が疑われました。その後、トレーサーガス調査を実施し、駐車スペース脇のアスファルト舗装下で微細な漏水を特定。修理後は圧力保持とポンプ運転が安定し、すべての作業が完了しました。
🟧 要 点
1️⃣ 調査概要
▪️ 電気料金の急増をきっかけに点検依頼。電気メーターを確認すると、井戸ポンプが無通水状態で動き続けていた。
▪️ 点検で圧力タンクのゴム膜破損とスイッチ接点焼損を確認。
▪️ 部品交換後も管内圧力が低下し続け、漏水の可能性を推定。
▪️ トレーサーガス調査により、駐車場舗装下の井戸配管エルボ部で微細漏水を特定。
▪️ 修理後は圧力降下が解消し、ポンプ運転も安定。
2️⃣ 現場条件と要因
▪️ 地盤:砂質土壌(吸水・拡散性が高く、濡れ跡が出にくい)
▪️ 表層構造:アスファルト舗装10cm+砕石路盤20cm
▪️ 建物構造:軽量鉄骨造・2階建て(事務所兼配送所)
▪️ 配管:塩ビVP管(経年硬化・継手エルボ部に亀裂)
▪️ 井戸ポンプ:テラル製 深井戸水中ポンプ(単相100V/450W/使用14年)
▪️ 要因:経年劣化+路盤振動による応力集中
🟩 現場概要
🟦 基本情報
◾ 千葉県八街市|配送所(軽量鉄骨造2階建)|井戸水
◾ 漏水量:少量(地表反応なし・圧力降下で確認)
◾ 漏水数:1箇所
◾ 漏水箇所:駐車場脇アスファルト舗装下エルボ部(亀裂)
◾ 調査日数:2日(初動+本調査1日/修理1日)
🟦 調査環境
◾ 井戸設備:深井戸水中ポンプ(テラル 25TWS-5.45S-9J)/単相100V・出力450W・使用14年
◾ 屋外設備:外水栓1箇所・洗車用水栓1箇所
◾ 屋内設備:洗面化粧台1/トイレ1/流し台1/水栓1
◾ 配管構成:屋外主配管から建物内へ分岐(図面なし・経路不明)
◾ 地表構成:アスファルト舗装10cm+砕石路盤20cm+砂地盤
◾ 備考:ポンプの無使用時断続作動あり(圧力タンク・圧力スイッチ不良を確認)
🟦 調査の手法と手順
◾ 調査方法:水素系トレーサーガス調査(音聴棒・地中濃度測定併用)
◾ 段階加圧:0.20MPa → 0.25MPa → 0.30MPa(各30分保持測定)
◾ 調査範囲:駐車場舗装下~屋内分岐までを順次絞り込み
◾ 補助確認:地中ガス濃度ピーク部を人力掘削で確認
◾ 漏水確認:継手エルボ部の亀裂を目視特定
◾ 修理完了後:圧力保持安定・ポンプ作動正常化・圧タンク&スイッチ交換済
🟦 構 成
第1章|調査の概要と目的
第2章|初動点検と設備診断――圧力挙動と電気特性から導く原因分析
第3章|トレーサーガス調査と音聴法による特定――アスファルト舗装下の漏水検出
第4章|修理工事と部品交換――圧力タンク・スイッチ更新による安定化
第5章|まとめと今後の点検指針――修理判断と長期安定運転のために
第6章|お客様の声と担当者コメント――早期対応が再発防止につながった事例
🟩 第1章|ご依頼の背景と現場状況
本章では、芝山町にある小型配送所で発生した深井戸水中ポンプの異常作動について、
依頼に至るまでの経緯と現場の状況をまとめます。
🟦 電気料金の急増と不審なメーターの動き
芝山町にある小型配送所で、ここ数か月の電気料金が例年よりも明らかに高くなっていることに管理者が気づいた。特別に電気を多く使う作業を行ったわけでもなく、照明やエアコンの使用状況も普段と変わらない。原因が分からないまま請求だけが増えていく状況に不安を覚え、出社時に電気メーターを確認してみたところ、誰も水を使っていないのに円盤がゆっくりと回っていたという。
🟦 無人時の作動と故障疑い
さらにしばらく観察していると、敷地裏の方から小さな作動音が聞こえ、その瞬間にメーターの円盤が勢いよく回転を始めた。建物内では誰も水を使用しておらず、「井戸ポンプが勝手に動いているのではないか」と感じた管理者は、以前から点検を依頼していた業者へ連絡を試みたが、すでに廃業しており連絡が取れなかった。
🟦 修理依頼と現地確認
やむを得ずインターネットで検索し、当社のホームページを見つけて修理を依頼された。現地で確認したところ、深井戸水中ポンプが断続的に作動しており、圧力スイッチの接点焼損と圧力タンクのエア欠損を確認した。部品交換を実施して動作は安定したものの、圧力計の針がゆっくりと下がり続けており、管内に圧力低下が生じていることが分かった。
🟦 漏水の可能性と調査方針
現場周辺には濡れ跡や流出箇所は見当たらず、地上からは漏水を確認できなかった。配送所は車の出入りが頻繁なため、井戸配管は約60cmの深さに埋設されており、一般的な住宅よりも約2倍深い位置にあった。そのため、漏れが生じても水が地表まで上がらず、外観からは判断できない状況だった。
このため、敷地の舗装状況や配管経路を確認したうえで、トレーサーガス調査による非破壊での特定を行うこととなった。
🟦 まとめ
本件は、静音型の深井戸水中ポンプを使用していたため、動作音では異常を察知できず、電気料金の増加から異変に気づいた事例である。
初動点検により機器の異常を特定できたものの、地上からの判断が難しい深埋設配管が要因となり、漏水調査へと進展した。
🟩 第2章|初動点検と設備診断――圧力挙動と電気特性から導く原因分析
本章では、現地で行った初期点検の結果と、圧力タンク・スイッチの診断内容を解説します。異常作動の原因を特定する過程で、設備の経年劣化と電気的な導通不良がどのように関連していたかを整理します。
🟦 圧力挙動の確認と異常検知
到着時、井戸ポンプは無通水状態にもかかわらず、一定の間隔で起動と停止を繰り返していた。水を使用していない状態で圧力スイッチが作動する場合、管内圧が保持できていないか、圧力検知部が誤作動している可能性が高い。圧力計の針を観察すると、ポンプ停止後もゆっくりと下降を続けており、管内圧の低下が確認された。
🟦 圧力タンクの内部点検
症状から圧力タンク内部のゴム膜破損を疑い、いったん取り外して内部を確認した。正常なタンクであれば内部には空気層が保たれており、取り外しても水はほとんど出てこない。ところが今回は、解放と同時にボコボコと音を立てながら大量の水が流出し、タンク内部全体が水で満たされていた。このことから、ゴム膜が切れて水が空気層側に入り込んでいたことが明らかになった。
空気層がなくなると、ポンプが吐き出す圧力の変化を吸収できず、少しの水圧変動でもスイッチが作動するようになる。その結果、ポンプが短い間隔で起動と停止を繰り返す状態になる。破損の要因は経年劣化によるもので、メーカーの推奨交換目安は約3年、自社では5~6年を目安としている。実際には費用を抑えるために使用を続けるケースが多く、自社顧客の平均交換年数は8~9年に達している。
🟦 スイッチ部の導通不良と焼損
圧力タンクのゴム膜破損によりポンプが通常よりも高頻度で起動した結果、圧力スイッチの接点が何度も開閉を繰り返した。この過負荷によりスイッチ内部の接点が焦げ付き、導通不良を起こしていた。
接点が焼損すると「起動スイッチが入ったまま停止信号が働かない」状態となり、今回のようにポンプが動いたまま止まらなくなる。もし逆に停止側が故障していれば、ポンプがまったく起動せず水が出ないという真逆の症状になっていたと考えられる。
🟦 診断結果と処置
圧力タンク内部のゴム膜損傷および圧力スイッチの導通不良が異常作動の主因と判断された。両部品を同時交換することで、ポンプの起動・停止は安定し、圧力挙動も正常範囲に復帰した。
ただし、修理後も管内圧がゆっくりと低下する傾向があり、外部への漏水が疑われたため、後日トレーサーガス調査を実施する方針となった。
🟦 まとめ
本章では、圧力タンクと圧力スイッチの不具合が連動して発生した事例を確認した。タンク内部のゴム膜が破損すると、内部の空気層が失われて水圧の変化を吸収できなくなり、ポンプが頻繁に作動を繰り返す。この作動回数の増加がスイッチ接点に過度な負荷を与え、焼損を引き起こしていた。
今回の点検で、圧力タンク内部の破損が根本原因であり、スイッチの焼損はその結果として生じたものである。両部品を交換したことでポンプの動作は安定したが、なお管内圧が低下していたため、外部配管の漏水を疑い、次章でトレーサーガス調査を行うこととなった。
🟩 第3章|トレーサーガス調査と音聴法による特定――アスファルト舗装下の漏水検出
本章では、圧力タンクとスイッチの修理後も管内圧の低下が続いたために実施した、トレーサーガス調査と音聴法による漏水特定の過程をまとめます。配管がすべて地中に埋設されており、地表からは濡れ跡や異音が確認できなかったため、非破壊で精度の高い調査を行う必要がありました。
🟦 調査準備と方針設定
修理後の圧力試験で、ポンプ停止後も圧力計の針がわずかに下降を続けていた。漏水量は少なく、音聴棒による確認でも異音反応はなし。現場はアスファルト舗装が施された敷地で、車両の通行が多いため、舗装面の切削は最小限に抑える必要があった。
そのため、トレーサーガス調査を主体に、音聴法を併用する「ハイブリッド調査方式」を採用した。
🟦 段階加圧と濃度変化の観測
配管全体にガスを注入する際は、既設ポンプの静水圧を基準に、設備に負担をかけないよう0.25MPaから段階的に加圧した。注入圧力は静水圧を下回る範囲に設定し、経年した配管への影響を避けながら慎重に実施した。
初期注入では濃度上昇が見られず、0.05MPaずつ加圧を増やして観測を続けた結果、建物側面の舗装面でガス濃度の微上昇を確認。ピンポイントを特定するため、穿孔点を増やして再測定を行ったところ、濃度ピークが安定して検出された。
🟦 掘削確認と修理範囲の特定
濃度ピークを示した箇所を中心に小範囲で舗装を切削し、人力で掘削を進めた。地中約60cm地点で配管継手部(エルボ)に微細な亀裂を確認。亀裂からは水の滲出がわずかに見られ、これが圧力低下の原因であることが判明した。
破損部を切除し、新しい継手に交換。漏水箇所周辺の配管も一部更新し、復圧後の保持試験で安定を確認した。修理後はポンプの異常作動もなく、圧力計の針は一定値で保持された。
🟦 まとめ
本章では、表面上の濡れ跡や音反応がない中で、トレーサーガス調査を中心に実施した非破壊調査の結果を示した。経年配管では、微細な亀裂が振動や路盤沈下をきっかけに発生することがあり、音聴法だけでは特定できない場合が多い。ガス濃度の変化を段階的に観測することで、わずかな漏れも検出でき、必要最小限の掘削で確実に修理に至ることができた。
🟩 第4章|修理工事と部品交換
漏水箇所の修理後、井戸ポンプ周辺の補器類にも不具合が確認されたため、同時に交換作業を実施した。圧力タンクと圧力スイッチはいずれも経年劣化が進んでおり、今回の異常作動の主因となっていた。
🟦 圧力タンクとスイッチの交換
異常作動の原因となっていた圧力タンクと圧力スイッチを、当ポンプ専用の純正部品に交換した。交換後は、新しい部品が正常に作動していることを確認すると共に、耐圧試験時において接続部から水漏れがないことを確認した。また、計測した静水圧は0.43MPaと井戸ポンプの加圧能力が良好と判断できた。その後の運転試験では、無通水時は停止状態を保持し、通水時は連続運転で安定、使用を止めると設定時間内に停止し、その後は勝手に起動しないことを確認した。
🟦 修理後の状態
漏水箇所の補修と部品交換を終えたことで、全体の圧力系統は安定し、ポンプの異常作動も解消した。修理後の圧力降下はなく、運転音も静かで、稼働サイクルは良好であった。これにより、設備全体が本来の動作状態を取り戻した。
🟦 まとめ
今回の修理では、漏水箇所の補修と同時に、長期使用による補器類の劣化を確実に解消した。圧力タンクやスイッチは、井戸ポンプの作動を安定させるうえで重要な部品であり、経年による内部損耗を放置すると再発の要因となる。今後は定期的な圧力確認と運転音の観察を行うことで、早期の異常発見につながると考えられる。
🟩 第5章|まとめと今後の点検指針
今回の漏水調査では、敷地内の埋設配管に生じた微細な亀裂をトレーサーガス調査で特定し、最小範囲の掘削で補修を完了した。漏水箇所の修理とあわせて、圧力タンクおよびスイッチの部品交換を実施したことで、井戸ポンプの異常作動は解消し、全体の圧力保持も安定した。
🟦 定期点検の重要性
井戸設備は、日常の使用状況や設置環境によって内部部品への負荷が蓄積しやすく、経年による劣化が進行しても外観からは判断しにくい。特に圧力タンクやスイッチは、故障しても運転が継続する場合があり、気づかないうちにポンプへ負荷を与えることがある。こうした連動故障を防ぐためには、定期的な作動確認や動作音の変化を確認することが重要である。
🟦 点検時の確認項目
今後の予防保全として、次のような点検項目を意識すると良い。
▪️井戸ポンプの作動音や停止音に変化がないか
▪️水を使っていないのにポンプが起動していないか
▪️通水時の圧力や流量に急な変化がないか
▪️タンク外面や配管接続部に結露や滲みがないか
▪️圧力スイッチ内部に湿気や焦げ跡がないか
こうした確認を定期的に行うことで、トラブルを早期に発見し、修理費用や業務停止のリスクを最小限に抑えることができる。
🟦 まとめ
今回のような事例は、設備の老朽化と部品の劣化が重なって発生するケースであり、日常的な点検体制の有無が結果を大きく左右する。井戸設備は建物の運用を支える重要なインフラのひとつであり、目立たない不具合のうちに対応しておくことが、安定運転と長寿命化につながる。
🟩 第6章|お客様の声と担当者コメント
🟦 お客様の声
電気代が急に高くなっていたためおかしいと思い、電気メーターを確認した際に、井戸ポンプが勝手に動き出し、そのまま動きっぱなしになることに気が付きました。以前お願いしていた業者が廃業してしまっていたため、インターネットで検索して依頼しました。
原因が分からないままポンプが止まらず不安でしたが、現地で丁寧に調べてもらい、配管の漏れまで見つけてもらえたので安心しました。修理後はポンプも静かになり、電気代も元に戻りました。
🟦 担当者コメント
今回のように、井戸ポンプが「止まらない」「動き続けている」といった症状は、内部の圧力変動を制御する補器類の劣化に起因していることが多く見られます。圧力タンクのゴム膜破損やスイッチ接点の焼損は外観からでは判断できませんが、動作状況を丁寧に観察すれば早期発見につながります。
本件では、漏水と部品劣化が同時に進行していたため、どちらか一方の修理では根本的な解決に至らなかった可能性があります。調査から修理、試運転確認までを一貫して行うことで、安定した運転状態を取り戻すことができました。
今後も、こうした複合的な不具合に対しては、現場状況を見ながら最適な調査方法を選定し、設備の長期安定運転に貢献できるよう努めてまいります。
🟪 ご案内
今回のように、井戸ポンプが「止まらない」「動き続けている」といった症状は、内部の圧力変動を制御する補器類の劣化に起因していることが多く見られます。圧力タンクのゴム膜破損やスイッチ接点の焼損は外観からでは判断できませんが、動作状況を丁寧に観察すれば早期発見につながります。
本件では、漏水と部品劣化が同時に進行していたため、どちらか一方の修理では根本的な解決に至らなかった可能性があります。調査から修理、試運転確認までを一貫して行うことで、安定した運転状態を取り戻すことができました。
漏水は、地表に現れなくても進行していることがあります。音や水の気配がなくても、水道メーターの回転や水圧の低下など、わずかな変化が漏水のサインである場合があります。早期に調査を行うことで、修繕範囲を抑え、費用負担を最小限にすることができます。
当社では、八街市をはじめ、成田市・佐倉市・富里市・印西市・白井市・四街道市・酒々井町・栄町の印旛地域を中心に、千葉市若葉区・山武市・芝山町・多古町などの周辺地域を含む千葉県全域および茨城県全域で漏水調査・修理に対応しています。
🟪 写真掲載について
本記事は、お客様のプライバシー保護および現場特定の防止を目的として、施工中・修理後の写真を一部または非掲載としています。
掲載している場合は、周囲が特定できない範囲に限定しています。
周囲の建物や車両、門扉などから住所や個人が特定されるおそれがある場合は、写真を公開せず、文章による説明のみを掲載しています。
-
竣工日
2024年8月
-
場所
千葉県八街市
-
施工内容
①井戸ポンプ修理 ②漏水調査および修理工
-
構造
軽量鉄骨造
-
完工時築年数
不明
お客様の声
井戸ポンプが使っていないのに動いていることに気付き、電気代も上がっていたため相談しました。
現場ではすぐに原因を見つけていただき、漏水箇所の特定から修理まで丁寧に対応してもらいました。
今ではポンプも静かに動くようになり、安心して使えています。

